もうすっかり近年のアカデミー賞常連監督となったラッセル監督ですが、自身はまだ監督賞のオスカーは手にしていません。だからこそ彼に冠された別名が「アカデミー賞授賞請負人」たる所以かもしれません。彼の映画に出演すればアカデミー受賞も夢じゃない!俳優達が今一番キャスティングされたい監督かもしれませんね。


実はそんな彼もある人物にカムバックさせてもらったのをご存知ですか。彼は、その気性の激しさから製作現場で様々なトラブルを起こしてしまい「ハリウッドの問題児」と言われていた時期も。映画界から干されてしまいました。その時支えになったのは彼と親交が深かった俳優のマーク・ウォルバーグ。ラッセル作品に出演したことがあるウォルバーグは彼の監督としての類い稀な才能が埋もれていくのを見ていられなかったようです。彼に手をさしのべ一緒に作り上げたのがカムバック作「ザ・ファイター」でした。主演はもちろんマーク・ウォルバーグ。ラッセル監督はは干されていた低迷時代、メンタル面で問題を抱えた息子のケア・離婚などを経験しました。その時の辛い様々な経験を作品に反映していきました。俳優達に奥行きのある演技をさせる事が出来るのも彼自身がどん底を見た経験があるからではないでしょうか。
来月に迫った第88回アカデミー賞でも最新作「joy」に出演したジェニファー・ローレンスがまたもや主演女優賞にノミネート。アカデミー賞常連監督がすっかり定着したようです。

今年もいよいよ来月に迫りました。アカデミー賞授賞式。この二人の監督に注目です。

さあ、いよいよ来月は第88回アカデミー賞授賞式。
タランティーノ監督は残念ながら今年度製作の作品はありませんが、過去、様々な部門でノミネート・受賞を経験しています。ラッセル監督も自身のノミネートはないですが、この二人の監督はきっと授賞式に参加、会場のファンや関係者から注目を集めることでしょう。
アカデミー賞は同業者同士のアカデミー会員によって選出される賞。映画界仲間から信頼の厚い人が受賞しやすいと言われています。
この二人の監督の共通点は自分を飾らずさらけ出しているところではないでしょうか。タランティーノ監督は自分の好きなものはどんどん映画に取り入れうっかりすると「真似したよ!」と素直にあっけらかん話してしまうほど。真似された方もそんなに好きなら…と思わず嬉しくなってしまうのは彼の素直で屈託のないキャラクターだからこそ。又ラッセル監督も過去の自分のトラブルを素直に認め、その時の経験を作品に活かして人々の共感を呼ぶ作品を作っています。
そんな二人だからこそアカデミー賞の常連監督として多くのファンの信頼をも掴めたのではないでしょうか。
ノミネート監督にも注目ですが、この二人の監督にもぜひ注目してアカデミー賞授賞式チェックしてみるのはいかがですか。