寒い季節、ポトフ・ビーフシチュー・クリームシチューでみかけるコロッとした芽キャベツ。
原産はベルギーで、その土地にちなみ「Brussels sprout(ブリュッセル・スプラウト)」と呼ばれています。欧州ではロースト料理のつけあわせで定番ですね。
美味しい芽キャベツが食べられるのは寒い季節に限られているってご存知ですか?。芽キャベツは高温と湿気に弱く、収穫時期は11月中旬から3月と今が旬を迎えています。
キャベツの数倍を誇る栄養ですので、風邪予防・美肌に今の季節ぜひとりいれたい食材です。

芽キャベツとその仲間のプチヴェール
芽キャベツとその仲間のプチヴェール

オブジェのようなアートな出で立ち。バラのようなプチヴェール。抗酸化指数は野菜の中でもトップレベル!

芽キャベツは一般的なキャベツなどのように主軸の頂芽が結球するのではなく、葉の付け根に出てくる脇芽が結球しているものです。芽キャベツの株は地上から7~80cm程に伸びた1本の茎に50個から60個程鈴なりに実ります。
さらなる栄養価を追求し、芽キャベツとケールの交配で生まれた「プチヴェール」は、その形からフランス語で「小さな森」と命名されました。
ビタミン、ミネラルにβ‐カロテンが沢山含まれ、全体的に非常に栄養バランスが良いプチヴェール。含まれている栄養成分や効能を知り、余計なサプリメントなど不自然な摂取をする事なく普段より食事に取り入れることで健康な身体を維持しようという愛好家も増えてきました。
見た目もコロコロした芽キャベツやバラのようなプチヴェールは観賞用にも人気で、夏の出回る時期に苗を取り寄せることができます。

鈴なりの芽キャベツ
鈴なりの芽キャベツ

ほとんどの栄養成分が一般的なキャベツを上回る芽キャベツの効用とは?

●ビタミン
風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があると言われるビタミンCはキャベツが41mg(100gあたり※以下同)なのに対し約4倍の160mgも、血液の凝固促進や骨の形成に貢献しているビタミンKも約2倍も含んでいます。
薬の名前にもありますが、キャベジンと呼ばれるビタミンUも含んでいます。胃や十二指腸などに対する抗潰瘍作用があり、潰瘍の予防や治療に非常に高い効果があるといわれています。

●βカロテン
カロテンは抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。
一般的なキャベツに50μg、多いグリーンボールでも110μg。芽キャベツは710μgも含まれています。代表的な緑黄色野菜の一つ、カボチャが730μgに匹敵する量です。
さらにプチヴェールのカロテンの量は?!
なんとカボチャのおよそ3.4倍といわれています。

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