なぜ、これほどまで愛される?  世界に広がった「ギョウザ」食文化 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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なぜ、これほどまで愛される?  世界に広がった「ギョウザ」食文化

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もちもちの皮、口いっぱいに広がるうまみ……ギョウザって本当に美味しいですよね

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手作り餃子を囲んだパーティも楽しいですね

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画像を見たら、急に食べたくなりませんか?

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肉や野菜で作った具を、小麦粉などを練った皮で包んだ料理「ギョウザ」。
その歴史は古く、おそらく6~7世紀には現在とほぼ同じようなギョウザが作られていたと言われます。
現在の中国で誕生したギョウザは、長い年月をかけてさまざまな国に広まりました。
国から国と伝わる間に、その土地に暮らす人びとの文化や習慣などに合わせて、その味わいは多種多様に変化しています。
もうすぐ旧正月、そして中国北部ではお正月に水ギョウザを食べるのが定番。
というわけで、今回は個性的な世界のギョウザをご紹介します!

具の材料も、たれの味も……その土地ならではの味わいに変化した「ギョウザ」

「好吃不過餃子」(ギョウザより美味しいものはない)という俗言があるほど、中国の人びとに愛されているギョウザ。
本場・中国では水ギョウザが一般的、にんにくは具に入れず、薬味に使う……こんな豆知識も、すでにご存じの方が多いかもしれませんね。
明の時代には、「交子」と呼ばれていた記録があるギョウザ。
古い年が新しい年に「交代」する、お正月に食べることからその名がついたとも言われます。
モンゴルの伝統料理「ボーズ」は、この中国のギョウザが伝わったもの。
中国語の「包子(バオズ)」がその名前の由来と言われます。具に使われるのは、細かく切った羊の肉です。
チベットやネパールの伝統料理「モモ」。
こちらも羊の肉や、時にはヤクの肉を使って作り、スパイスのきいたたれをつけて食べる料理です。
中央アジアからトルコに至る、広大な地域で食べられている「マントゥ」。
人びとの移動とともに伝わった、ギョウザ由来の料理だとされています。具に使うのは、羊肉や牛肉。「ゆでる」「蒸す」「揚げる」など調理法のバリエーションも豊かで、サワークリームやヨーグルト、にんにく、ハーブなどをのせていただく地域が多いようです。

寒さ厳しいシベリアならではの、ギョウザ活用法

ギョウザは、モンゴルやシベリアを経てロシアにも伝わりました。
ロシアでの名前は「ペリメニ」(シベリアでは「ペリメン」)。「メニ」「メン」は、中国語で小麦粉を指す「面(麺)」からきているのでしょうか。ゆでて、溶かしバターやサワークリームをつけながらいただきます。
冬の寒さが厳しいシベリアでは、真冬にはマイナス40~50度になる地方も。冬になるとたくさんペリメニを作って、寒い外気温を利用して冷凍してしまいます。
そうして大量に冷凍したペリメニを、保存食や、狩りの携帯食にする伝統があるのだそうです。急にお客さまが来ても、お湯をわかしてゆでればすぐにあつあつのペリメニをお出しできる、というわけですね。
このほかにも、インドのサモサ、アルゼンチンのエンパナーダなど、世界の各地に「薄く伸ばした生地で具を包んだ料理」が存在します。
いったいどこから来た料理なのか、いつごろから食べられているのか、ギョウザとの関連はあるのか? 調べてみるのも面白そうです。

最後は、なんといっても「焼きギョウザ」です!

最後にご紹介するのは、日本のギョウザ。
中華料理屋さんなどで人気なのは、なんといっても「焼きギョウザ」ですよね。最近では中華圏でも「日式餃子」といって、焼きギョウザを愛好する人が増えているのだとか。
日本でどうしてこれほどギョウザが愛されるようになったのかは諸説ありますが、宇都宮を例にとると、昭和20~30年ごろから次々とギョウザ店が開店したのだとか。第二次大戦後、中国東北部から引き揚げてきた人びとが、現地で覚えたギョウザ作りを商売にし、かつて宇都宮にあった第十四師団(中国東北部に駐屯していた)の出身者が懐かしんで食べ、やがて一般にも広まっていった……こんな説があるそうですよ。
身近な材料で手軽に作れるギョウザは、庶民の味方。
だからこそ、いろいろな国に伝わり、愛されているのかもしれませんね。今度の週末はギョウザの食べ歩き、または家族やお友だちとギョウザ作り、なんていかがでしょうか?
参考:サカイ優佳子・田平恵美編「ポプラディア情報館 世界の料理」、銀城康子・文「絵本世界の食事」(農山漁村文化協会)、下野新聞社「宇都宮餃子公式ガイドブック」、米原万理「マイナス50度の世界」(清流出版)、ウー・ウェン、金裕美、藤井宗哲、山本彩香「モンスーンの食卓 秋冬篇」(朝日新聞社)


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