早いもので、もう師走。そろそろ大掃除をしなければ…と、気ばかりが焦ってしまいます。この時期は掃除グッズもいろいろ出回りますが、今年は重曹を使ってみませんか。アロマをチョイ足しすれば、掃除をしながら、いい香りも楽しめますよ!!

下準備。まずは 「重曹水」 と 「酢水」 を作る。

重曹自体は私たちの身の回りでは、蒸しパンの“ふくらし粉”として、また、胃腸薬や入浴剤としても使われていて、とても身近なものです。
まずは、「重曹水」と「酢水」を作ります。作り方はとても簡単です。
《重曹水》
・材料…水250ml、重曹大さじ1
・作り方…スプレーボトルに、水250mlに対し、重曹大さじ1を入れます。
※お好みで、ペパーミントやユーカリ、ティートリーなど、殺菌効果のあるアロマをチョイ足しすると、掃除をしながらいい香りも楽しめます。
《酢水》
・材料…水50ml、酢2.5mlくらい(酢のかわりにクエン酸でもOK)。
・作り方…スプレーボトルに、水50mlと酢(またはクエン酸)を入れます。
重曹はアルカリ性なので、重曹を使うと、手がヌルヌルする感じがします。そういうときは、酸性の酢水をスプレーすると中和され、ヌルヌル感が解消されます。酢水をスプレーした後は、軽く水ですすいでもOKです。

ガラスや壁紙、キッチンの家電には重曹水。

【ガラスに】
ガラスをからぶきした後、重曹水をガラスにスプレーし、ふき掃除。その後、酢水をスプレーして軽くふきとります。重曹水のかわりに、水1リットルに重曹大さじ2を溶かし、直接雑巾をつけて固くしぼってからガラスをふいてもOKです。白い筋が残るときは酢水をスプレーしてふきとります。
【ビニールクロス製の壁紙に】
濡れても平気なビニールクロス製の壁紙には、壁に重曹水をスプレーします。特に汚れている部分は、歯ブラシなどでこすります。仕上げにきれいな濡れ雑巾でふきとります。
【キッチンの家電に】
冷蔵庫の扉や炊飯器、電気ポット、電子レンジなど、キッチンの家電製品には重曹水をスプレーし、汚れになじませるようにしてふきとります。その後、酢水を吹きかけると、重曹分を取り除くだけでなく、抗菌もできます。

シンク、洗面台、じゅうたんには、直接、重曹を使う。掃除機の紙パックにも。

【シンクに】
重曹を直接シンクに振りかけ、濡らしたアクリルタワシでゴシゴシこすります。そのまま調理台も磨けます。全体を水で流して終了。
【洗面台の黒ずみに】
洗面台の陶器の汚れは、重曹の研磨効果を利用します。洗面台に直接重曹をふりかけ、ボロ布や歯ブラシでこすると、ポロポロと汚れがはがれ落ちます。水で流した後はヌルヌルするので、酢水で仕上げのリンスをします。この方法で、湯のみの茶しぶなどを取り除くこともできます。
【じゅうたんの消臭に】
じゅうたんに掃除機をかけるとき、重曹を振りまいてからかけると、じゅうたんを消臭すると同時に、静電気予防にもなります。このとき、あらかじめ重曹に精油を混ぜておくと、一層効果的です。ペットがおもらししたときなどは、重曹をかけて一晩おいた後に掃除機をかけます。
【掃除機の紙パックの中に】
掃除機の紙パックの中に、あらかじめ重曹をパラリと入れておくと、掃除機から出るイヤな臭いを和らげてくれます。重曹といっしょにペパーミントなど、スッキリ系の精油を入れておくと、より効果的に。

排水口のヌメリと悪臭には、重曹と酢。

【普段のお手入れ】
排水口に重曹の粉を振り入れておくだけで、パイプの中の汚れや嫌な臭いを分解し、雑菌を抑えてくれます。
【汚れや臭いがひどいとき】
排水口のゴミ受けや水よけを取り出し、たまっている水をボロ布に吸い込ませて水分を取り除きます。水気がなくなったら重曹1カップを排水口に振り入れます。このとき、排水口とシンクの境目にも振りかけます。重曹にかけるように酢を1カップ、原液のまま注ぎ入れます。すると、シュワシュワ~ッと発泡します。汚れが浮いてくるまで数分ほど待ち、その後、お湯を勢いよく流します。細かい汚れは歯ブラシなどで落とします。
最近は、重曹を使った掃除が当たり前のようになってきました。合成の洗剤は汚れがよく落ちますが、口に入れても安全な重曹を使った掃除は、特にキッチン周りに向いています。大みそかまで、あと少し。気になる汚れは今年のうちにきれいにして、新しい年を迎えたいものですね。
〈参考:「重曹が効く!」、主婦と生活社〉