11月5日は一の酉、今年は三の酉まで! 『酉の市』いよいよ始まる! 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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11月5日は一の酉、今年は三の酉まで! 『酉の市』いよいよ始まる!

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熊手のサイズは千差万別

熊手のサイズは千差万別

三本締めの掛け声をおねだりするのもあり!

三本締めの掛け声をおねだりするのもあり!

今年は三の酉まで!夜までにぎわいは続きます

今年は三の酉まで!夜までにぎわいは続きます

木々か色づきだす11月になると、主に鳥の名がつく関東の寺社で「酉の市」が開かれます。酉の市・お酉様・酉の祭(まち)。来る年の福と発展を願って名物である縁起熊手や招き猫などを買うお祭りです。
現在では浅草に近い千束の鷲(おおとり)神社の酉の市がなんといっても有名で、毎年多くの客でごった返し、たくさんの露店と熊手買い上げ交渉成立の三本締めの掛け声で大いににぎわいます。でも実はこの酉の市、浅草が発祥ではなく、もともとはハロウィンのような農民たちの収穫祭がその起源だといわれているのです。

日本武尊、新羅三郎義光、日蓮・・・神話・歴史の有名人がそのはじまり?

酉の市は、もとは江戸時代に南足立郡(現東京都足立区竹ノ塚あたり)花又村の花又鷲(おおとり)大明神を鎮守として信仰した村民たちの収穫祭で、神社に鶏を奉納し、翌年の農具や熊手などを買い揃える市が立ったのがその起源とされています。
当初は熊手も柄が長く、飾り物もついておらず、実用的なものだったようです。でもこの神社、村民たちの産土神の神社にもかかわらず、創建には平安期の武将・新羅三郎義光(甲斐源氏などの始祖)が後三年の役で奥州征伐を果たし帰途の折に、この地で鷲を祀ったことがはじまりとされています。
また千束の鷲神社をはじめ関東に多い鷲神社、大鳥神社、大鷲神社はどこも日本武尊(ヤマトタケルノミコト)を祭神としています。日本武尊も新羅三郎義光と同様、都から東国に敵を征伐に赴き帰る折、戦勝を祝ったことが神社創建の始まりとされています。
浅草のおとりさまとして有名な浅草酉の寺長國寺の場合は、鎌倉時代、日蓮が安房の国小松原(千葉県鴨川市)で敵に襲われて鎌倉に逃れる帰途、11月酉の日、上総国鷲巣(かずさのくにわしのす・現千葉県茂原市)の小早川家(現在の大本山鷲山寺)に滞在中現れ出たと伝えられる鷲妙見大菩薩(破軍星ともいう武運長久の神様)を、鷲山寺から勧請したのが酉の市を開催する由縁だとされています。
こうしてみるとどれも、東に向かって戦ったのちに西への帰途、戦勝を祝った場所が「おとりさま」になっているという不思議な符号が見られます。鷲のように力強く、勝利と栄誉を掴み取る。そんな庶民の願いがこめられてのことでしょうか。
いずれにしても、熊手を鷲など猛禽の鍵爪と関連づけて、幸せや富、栄誉を掴み取る縁起物として、酉の市の名物となって盛んに売られるようになったようです。

やつがしら、切山椒、黄金餅。露店の賑わいも楽しい

さて縁起物の熊手、手のひらサイズの小さなものから車に乗らないような大きなものまで、サイズは千差万別、熊手のサイズ表示もしていて買いやすいよう工夫もされています。もちろん、威勢のいい三本締めの掛け声があちこちから聞こえ、境内に所狭しとずらりと展示された無数の熊手、どれひとつ同じものはなく、ながめるだけでも楽しいものです。
ちなみに三本締めですが、概ね一万円以上の熊手からといわれていますが、頼むと一万円以下の熊手でもけっこうやってくれたりします。これも値切り交渉といっしょで、きっぷのいい売り子との呼吸、かけあいしだい。お買い上げの際はせっかくですから、ねだってみることをお勧めします。
また熊手以外にも、江戸時代から続く名物として、「人の頭にたてるように」と頭の芋(とうのいも)=やつがしらが、「お金が儲かるように」黄金餅が、スイーツとして切山椒が、よく知られています。もちろんお好み焼きや焼きそば、焼き鳥やわたあめなどなど、お祭りの縁日の定番の露店も多く出て、特に千束の鷲神社は、三ノ輪から入谷にかけての広範囲にたくさん露店が並んで有名どころの初詣かそれ以上の賑わいで目移りしてしまいますよ。

「三の酉」のある年は火事が多いってホント?

ところで、「酉の日」は暦に十二支を当てはめたものなので、12日ごとにめぐってきます。月の第一週に酉の日が来ると、その月は三回酉の日がめぐってくることが多くなります。酉の市は11月の酉の日全てで開かれるので、その年には三回開かれます。これを「三の酉」といい、三の酉のある年は火事が多い、という伝承があります。
三の酉の頃には冷え込みも厳しくなり、乾燥もしてくるので火事がおきやすい、という戒めの意味であるとか、酉の市にかこつけて吉原通いをする夫を脅す目的で妻が言い出したことだとか、実際に三の酉があった年に大変な火事災害が起きたことなど、さまざまな説があります。
でもこれはもしかしたら、やはり11月に行われる、鍛冶師や鋳物師などのふいご祭りで、火への感謝と火の用心を祈念したこととの江戸時代流の「コラボ」だったのではないでしょうか。浅草と並び酉の市で有名な新宿花園神社は稲荷神社で、これは鍛冶師など製鉄業の神様でもあるのです。
ちなみに今年は三の酉まである年回り。火の用心を心がけましょう!!

お蕎麦屋さんなどの飲食店や、メディア系の事務所に入ると飾ってあるのをよく見るように、縁起熊手は人気商売やお店の店主さんなど商売人の方たちが買うのが一般的だったのですが、近年では縁起物、インテリアとして一般人が買い求めることも増えているようです。
酉の市発祥の足立区竹ノ塚の鷲神社は、酉の市の当夜には花火も上がるそうです。
ご家族で、カップルで、友人同士で行っても楽しめる酉の市。ぜひぶらっと立ち寄って見てはいかがでしょうか。


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