毎年お待ちかねの新米も続々と店頭に並び始めていますが、この機会に炊飯器を買い替えようという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は「美味しいご飯を炊く」をテーマに、2日連続で新・旧の話題をお届け。
本日1話目は、年々進化する最近の炊飯器事情や炊飯器選びのポイントにフォーカス。
2話目の明日は、昔ながらのスローな話題として、土鍋で超簡単に美味しいご飯を炊く秘伝(?)の裏ワザをご紹介します。
さて、あなたはスイッチポンの炊飯器派? それともスローライフの土鍋派ですか?

ふっくらツヤツヤに炊き上がった新米の美味しさは、やっぱり格別!
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10万円以上の高級機種も!ますます選択肢が広がる最新炊飯器

美味しいご飯の炊き方を追求して、年々、高性能化・高級化する家庭用炊飯器。
とくに各メーカーがこだわっているのが、炊飯性能の決め手となる「内釜」です。
ここ最近は、各メーカーがより高性能な内釜の開発に力を入れ、内釜のプレミアム志向が一気に加速。なかには、岩手県の伝統工芸品・南部鉄器の内釜を採用した、10万円以上の超プレミアムな高級モデルもあるそうです。
さらに注目されるのが、炊飯器の多機能化です。
全自動で玄米から発芽玄米を作ってそのまま炊き上げる機能や、パン・ヨーグルト・豆腐などがスイッチポンで作れる機能など、炊飯+αの便利機能を備えたハイブリッドモデルも人気を集めています。
もちろん、こうした高級モデルは値が張りますが、そこから機能を絞った手頃な価格帯の新機種も次々と登場!
機能がシンプルな1万円以下の機種から、先にご紹介した10万円以上の高級モデルまで、炊飯器の選択肢はますます広まっているようです。

年々、高性能化・高級化・多機能化が進む家庭用炊飯器
年々、高性能化・高級化・多機能化が進む家庭用炊飯器

「容量・炊飯方式・内釜」のタイプを見極めて賢く選ぼう

では、価格も機能も多種多様な炊飯器の中から、どれをどうやって選べばいいのでしょうか……。
ちょっと悩ましいところですよね。
そこで、炊飯器選びの基礎知識として、主な電気炊飯器の種類と特徴についてまとめてみました。
食感の好みや家族構成、ライフスタイルや予算などに合わせて、選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

炊飯器選び、見極めのポイント

【容量】
●2~3.5合炊き/1~3人暮らし向き。4~6膳程度のご飯が炊けます。
●5.5合炊き/3~5人家族向き。10~11膳程度のご飯が炊けます。機種が最も豊富です。
●5合~1升炊き/4~8人家族向き。機種が少なく、製品自体もあまり出まわっていません。
【炊飯方式】
●IHタイプ/現在の主流タイプ。誘導加熱(IH)の原理で釜全体にまんべんなく熱を伝えるため、バランスのいい(万人好みの)ふっくらとしたご飯が炊けます。
●圧力IHタイプ/IH方式に圧力をプラスした炊飯方式。釜内の圧力を高めて米の芯まで熱を伝え、弾力のあるふっくらモチモチなご飯に炊き上げます。冷めても固くなりにくいので、お弁当のご飯にもGOOD。玄米もふっくら炊けます。
●マイコンタイプ/底部にあるヒーターで釜を温めて炊飯します。IHタイプと比べて火力は弱くなりますが、小容量タイプであれば炊き上がりに遜色はありません。価格が手頃(数千円~1万円台)なのも嬉しいポイント。
【内釜】
●多層釜/ステンレス・銅・金・プラチナ・ダイヤモンドなど、熱伝導率の高い素材を中の層や外側に使用し、強い火力をムラなく伝えます。多層構造なので重量はやや重めです。
●アルミ釜/主に廉価なマイコン炊飯器に使われています。マイコン炊飯器はヒーターで釜を温めるだけなので、熱伝導率が高く軽量で安価なアルミは好素材です。
●土鍋釜/遠赤効果でじっくり熱を伝え、保温性にも優れた土鍋を内釜に採用。昔ながらの土鍋炊飯の原理でふっくら炊き上げて、冷めにくいのが特長。「おこげ」もできます。
●鉄釜/発熱性・蓄熱性・断熱性の高い鉄は、内釜の素材として注目が高まっています。主に高級機種に採用されているプレミアム仕様ですが、内釜だけで約2kgとかなり重め。
●炭素釜/炭の高い熱伝導率と遠赤効果で、短時間にムラなく加熱。釜全体が炭素素材で出来ているタイプと、炭素素材をコーティングしたタイプがあり、価格帯はやや高めです。
以上、炊飯器選びのポイントとなる「容量・炊飯方式・内釜」の主なタイプをご紹介しましたが、もちろん「価格」も重要なポイントといえるでしょう。
必ずしも「価格=美味しさ」ではありませんし、炊飯器にどれだけの機能を求めるかも人それぞれです。
デイリーに使うものだからこそ、自分や家族にとって何が必要・不要なのか、しっかり見極めて賢く選びたいものですよね。
続いて、2夜目の明日は最近人気が高まっている「土鍋炊飯」について、筆者独自の裏ワザを含めてご紹介します。どうぞお楽しみに!