七十二候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」鬼教官は恋の指南役!? 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

七十二候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」鬼教官は恋の指南役!?

このエントリーをはてなブックマークに追加
tenki.jp

見た目はキュート、実はとても気が強い!

見た目はキュート、実はとても気が強い!

こちらもキュートなキセキレイ

こちらもキュートなキセキレイ

九月も中旬。七十二候・白露の次候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」となりました。文字通り、鶺鴒が鳴く(鳴き始める)という意味です。ところでこれは「略本暦」の場合。元となる宣明暦では「玄鳥帰(げんちょうかえる)」です。玄鳥とは燕のこと。燕が繁殖を終えて南に帰っていく季節。一方鶺鴒はその逆で、北からこの時期渡ってきて囀りを聞くようになる、ということです。でも、野鳥に少しでも興味ある人ならあれ?と思うはず。そう、鶺鴒は身近で通年見かける鳥だからです。

黒か白かそれが問題だ

日本でもっとも普通に見られるセキレイは、ハクセキレイとセグロセキレイ。このうちセグロセキレイは元々渡りをほとんどせず、年間通じて見られる留鳥です。一方ハクセキレイは繁殖のために夏の間北に渡るといわれています。このハクセキレイが戻ってくるのがちょうど今頃、ということなのですが、これがまた近年は徐々にハクセキレイも渡りをしない個体が多くなり、通年見かけるようになっているのです。理由は良くわかっていません。
ハクセキレイとセグロセキレイは見た目もよく似ていて、簡単に言えば顔から肩にかけて黒い部分が多いのがセグロセキレイで、ハクセキレイは目を横切る過眼線以外は顔が白く、背中の羽根もセグロセキレイよりは灰色がかっています。また、ハクセキレイのメスは背中の羽毛はほぼ全面灰色になります。
この二種は本来住み分けされていて、交雑はしないという説もありますが、筆者は何度かセグロセキレイとハクセキレイのつがいを見かけていますし、実際黒と白の割合がセグロなのかハクなのか見分けがつかない個体も時々見かけます。その上、時々見かけるホオジロハクセキレイというさらに白い部分が多い種類もあり、交雑したと見られる普通よりも白い部分の多いハクセキレイも。さらにセグロセキレイは、やはり留鳥のキセキレイとも交雑するといわれていてますますややこしい!
もっとも、当のセキレイたちは、人とは違い、白だの黒だの黄色だのまったく気にしてないのしょうね。

見た目はキュートだが実は・・・

セキレイには庭叩きとか様々な異名がありますが、中でも気になるのは恋教鳥という不思議な名前。これは日本書紀のイザナギとイザナミの国生み神話の話の中で、鶺鴒が飛んできて二神に子供の作り方を教えたと言うエピソードからきています。
どうして鶺鴒がその役割だったのか仔細は不明ですが、実際鶺鴒は茶目っ気たっぷりに人間のすぐそばに飛んできて、おどけたり、からかうような仕草をするので、いかにもその役割にふさわしくも感じます。
でもこの恋の先生、見た目はかわいらしいのに、実はめちゃくちゃ気が強く、攻撃的なのです。鏡に映った自分の姿に攻撃をする習性もありますし、大きなカラスを数羽で追い立てているのを見かけたことがあります。

愛猫、危機一髪!!

筆者の飼い猫の一頭(サスケ♂)は以前、セキレイを狙いに狙い、ついにゲットしたことがありました。ところがとどめをさすまもなく仲間のセキレイが数羽、またたく間に終結し、すさまじい勢いでサスケに急降下攻撃をはじめたのです。おどろいたサスケはつかまえたセキレイをすぐ放り出して、ほうほうのていで逃げ出したのですが、それを軍船を追う戦闘機のようにセキレイたちが追い回し、大変なことになってしまいました。怯える猫を抱きかかえて家に帰ったのですが、すると家の窓の外をセキレイがホバリングしながら体当たりしてきて威嚇してきたのです。猫はますます怯えて、しばらく机の下にもぐりこんでいました。セキレイの気の強さと執念深さに、何ともびっくりする体験でした。
地方によってはセキレイを殺すと子孫に不幸が降りかかる、という言い伝えもあるそうです。かわいい見た目にだまされて、へたにちょっかいをかけたりいじめたりすると、もしかしたらひどい目に合うかもしれませんよ!
ながめて愛でるだけにしましょうね。


トップにもどる tenki.jpサプリ記事一覧


続きを読む


関連記事関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい