北見発、旭川行き 「タマネギ列車」、今年も運行開始。来春4月まで野菜を運びます !! 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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北見発、旭川行き 「タマネギ列車」、今年も運行開始。来春4月まで野菜を運びます !!

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最近まで、昭和の時代に造られたDD51形ディーゼル機関車が活躍していた。

最近まで、昭和の時代に造られたDD51形ディーゼル機関車が活躍していた。

2013年から徐々にDF200形が活躍。吹雪の日でも力強く貨物を引っぱる。

2013年から徐々にDF200形が活躍。吹雪の日でも力強く貨物を引っぱる。

北海道に、「タマネギ列車」と呼ばれる貨物列車が通っているのをご存じですか。北見と旭川を結ぶ季節限定の臨時の貨物列車で、主に北見特産のタマネギを運ぶことから、こう呼ばれています。1日1往復、峠を越え、林を抜けて、タマネギを積んだ重い貨物を運ぶ「タマネギ列車」。今年もお盆過ぎから運行が始まりました。

貨物のほとんどが、北見特産のタマネギ。だから愛称が 「タマネギ列車」。

北海道の北東部に位置する北見は、タマネギの生産量・出荷量ともに日本一を誇ります。4月25日に“新タマネギ”の記事でご紹介しましたが、一般的にタマネギは、春に収穫した新タマネギを乾燥させて、保存性を高めてから出荷されます。北見ではだいたいお盆のころから出荷が始まります。
出荷にはJRの貨物列車が利用されます。貨物の中身のほとんどがタマネギで、ほかにジャガイモなどの農産物や畜産物などを運びます。8月のお盆のころから運行が始まり、年明けの4月までの季節限定。主にタマネギを運ぶ臨時貨物列車なので、「タマネギ列車」の愛称で親しまれています。今年は8月17日、今年度初の「タマネギ列車」が北見を出発しました。11両編成で、コンテナは55個。北見発、旭川行き。1日1往復。旭川に到着してからは、ほかの貨物列車やトラックに積み替えられて、札幌や函館、本州などへと出荷されます。
〈参考:北海道新聞8月18日号〉

DD51形ディーゼル機関車2両で、「プッシュプル」方式。先頭が引き、後方で押す。力を合わせてがんばる2両 !!

タマネギ列車は2013年までは、DD51形ディーゼル機関車が牽引していました(上の写真参照)。このDD51形は昭和の時代に造られたもので、今風の「垢抜けた」感じがしない、どちらかといえば素朴な姿のディーゼル機関車です。
タマネギ列車が通る石北本線は、急勾配の峠があり、カーブがあり、秋は線路が落ち葉で滑りやすくなっているので、重たい貨車を引くにはかなりの馬力が必要です。しかも、途中の遠軽駅は車両の向きを変えるスイッチバックとなっているので、機関車を先頭から後方につけ替えなければなりません。
そこで採用されたのが、先頭と最後尾の両方に機関車を連結する「プッシュプル」方式です。これだと、2両を先頭に並べてつなげる方法に比べ、落ち葉で先頭の車輪が空回りしても後方から押すことができるだけでなく、スイッチバックでいちいち機関車をつえ替える必要がありません。このような、車両の前後に機関車が連結されている「プッシュプル」方式は全国でも珍しい姿です。
昭和のレトロな機関車が、先頭がプル、最後尾がプッシュして、タマネギがぎっしり詰まった重い貨車をがんばって牽引する姿は、鉄道ファンにはたまらない魅力で、DD51形が引くタマネギ列車は全国の“テツ”に大人気でした。

2014年からは、大型ディーゼル機関車の 「DF200形」 に。愛称は 「レッドベア」。

長いこと親しまれていた昭和生まれのDD51形ディーゼル機関車ですが、老朽化が進み、2014年からは、大型のディーゼル機関車DF200形がタマネギを引くことになりました。愛称は「レッドベア」。
北海道のように、電化されていない、しかも極寒の線路を走行するのを得意とする、力強いディーゼル機関車です。タマネギ列車を牽引するときはもちろん、「プッシュプル」方式。2013年のはじめから試行運転を開始し、4月27日のシーズン最終日には無事に、DF200形2両のプッシュプル方式で走行することができました。
この最終日、レトロなDD51形の勇姿を撮影しようとカメラを待ち構えていた鉄道ファンが、実際に走ってきたのがDF200形だったので、思わず苦笑してしまった…というエピソードもあるとか。

機関車の老朽化、採算が合わない…。タマネギ列車は存続の危機になったことも。

タマネギ列車は2012年春には存続の危機にありました。その理由は、ディーゼル機関車の老朽化。DD51に代わるDF200は大型で車両が長く、難所が多い急勾配の山道で走ることが難しいといわれていました。しかも、貨物列車は普通、20両以上で運行できるのに対し、タマネギ列車は11両で精いっぱいというコストの悪さ。また、旭川から北見へ帰る際の貨物が非常に少なく、片荷輸送で採算が合わないなど、さまざまな理由があがりました。
しかし、トラック輸送だけでは安定供給が確保できないという地元の強い要望もあり、DF200の試験走行を重ね、急勾配でも大型ディーゼル機関車で走行可能なことがわかりました。また、1日3往復だったのを1往復に減らし、現在に至っています。
全国でも珍しい「プッシュプル」方式で、険しい勾配のある峠をタマネギを積んで走るディーゼル機関車。11両編成と短いながらも、全国に北見特産のおいしいタマネギを届けるために、来年の4月まで2両のディーゼル機関車ががんばっています !!


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