子どもの頃、アニメキャラクターなどが描かれた持ち帰り袋も楽しみのひとつでした。パンパンに膨れているのは、綿菓子がくっつかないように袋に空気を入れているそうです。


近年は、割り箸の事故防止に紙製の棒やプレッツェルなどで代用したり、割り箸で作ってから袋にいれる際に抜くことが多いそうです。
これからお祭りやバザーなどの行事で綿菓子機を使う方もいらっしゃるでしょうか。できあがりのサイズやその日の気候にもよりますが、綿菓子を1本作るのには約1〜2分かかります。前もって当日の人数や所要時間を計画しておくと安心ですね。
綿菓子は暑さや湿気にしぼみやすく、振動を与えると固まってしまいます。溶けるとベタベタするので、手で長く触れないようにして早めに食べましょう。もし残ったときは、ジッパー袋などに入れて冷凍庫にしまうと長持ちします。しぼんでしまったものは砂糖として飲み物や料理に使うことが可能です。

ドリンクに肉鍋に、のせる綿菓子。 咲いて光って変幻自在!

日本でも色やフレーバーつきの綿菓子が増えてきましたが、海外ではカラフルなものが主流のようです。インターネットでは、世界で話題の綿菓子が動画などで紹介されています。
中国では パステルカラーの綿菓子で大輪の花をつくる『花式綿花糖』が大ブーム。職人さんの神業に見とれてしまいます(ザラメの色も強烈です)。海外のテーマパークでは、七色に光る幻想的な綿菓子が! なんと棒がLEDライトになっているそうです。日本でも 綿菓子がキラキラ光る「フラッシュライト・スティック」などが販売され、食べ終わったらペンライトとして使用できるとのこと。さらに、音楽に合わせて踊りながら綿菓子を作るアーティストも。ライトアップされてシューと宙を舞う綿菓子は、精悍な「一反木綿(妖怪です)」のよう・・・まわりの子どもたち、大興奮しています。
いま この綿菓子を いろんな食べ物にのせるのが流行しています。
ケーキやパフェなどスイーツはもちろん、カクテルなどのドリンクをおしゃれに演出したり、料理のトッピングにするのです。ステーキや肉鍋にぶわっとのせられた綿菓子を初めて見たらびっくりしますが、白い綿菓子は砂糖そのもの。味は「わりした」の砂糖がわり、調味料としてはノーマルなのですね。綿はすぐに溶けてしまいますが、それがまた「儚い夢のようで、ぐっとくる」と喜ばれています。
飴玉を入れて作れる「家庭用綿菓子機」もあります。ミルク飴ならミルク味、コーラ飴ならコーラ味、ノンシュガーのど飴ならノンシュガーのど飴味の、しかもその色のオリジナル綿菓子を製造実験?できますよ。スーパーやコンビニでは、小袋入りの綿菓子も売られています。ちぎっていろいろな食べ物にのせて『綿柎開』食卓にするのも楽しそうですね。

ここにもカラフルな綿菓子が
ここにもカラフルな綿菓子が

西日本では『わたがし』・東日本では『わたあめ』と呼ぶ人が多いのだそうです。
お口の中で一瞬ぽっと温かく、すぐに甘く溶けていく綿の雲・・・知らないうちに微笑んでしまうのは、心がふわふわ空を飛んでいるからかもしれません。