北海道の雄大な自然あふれる大雪(だいせつ)から旭川、富良野、帯広、十勝までの全長250kmに、8つの大庭園が並ぶ「北海道ガーデン街道」。倉本聰ドラマの舞台になった「風のガーデン」をはじめ、英国風庭園、針葉樹が並ぶコニファーガーデン、野菜や果樹中心のガーデンなど、8つの庭園はどれも北海道の気候を生かし、魅力たっぷりです。お盆を過ぎ、朝晩がめっきり涼しくなった北海道。旅をするにはちょうどいいこの時期、北海道ならではの広大なガーデンを見に行ってみませんか。

ドラマの舞台にもなった「風のガーデン」。
ドラマの舞台にもなった「風のガーデン」。

8つのガーデンはどれも、広~い敷地。レストランやショップも充実 !!

■1 「大雪 森のガーデン」 (上川町)
大雪山系のふもとの森に創られた庭です。5つのテーマで構成された“森の花園”エリアと、7つのテーマガーデン“森の迎賓館”からなります。敷地に隣接したレストラン&ヴィラは、三國清三シェフがオーナーを務めます。
■2 「上野ファーム」 (旭川市)
北海道の気候風土を考え、四季ごとに咲く宿根草を組み合わせた英国式のガーデンです。もともとは農場だった敷地に少しずつ花を植えて、お米を買いにくる人たちに農村風景を楽しんでもらおうというのがきっかけで、そこからどんどん大きくなりました。花の苗を直売しているショップや、古い納屋を改築したカフェも人気。
■3 「風のガーデン」 (富良野市)
季節ごとに365種類、2万株の花が咲き誇るガーデン。白い壁のグリーンハウスにはドラマのセットが再現されていて、見学することができます。林を抜けた先には、原種の薔薇と宿根草を組み合わせた、自然に近いローズガーデン「薔薇の庭」があります。8月いっぱいは「ナイトガーデン」で夜のひとときを楽しむことができます。
■4 「十勝千年の森」 (清水町)
北海道らしいガーデンを目指し、自然を活かしてデザインされています。2012年には、英国のガーデンデザイナーズ協会(SGD)賞選考で、ダン・ピアソン氏が設計する「アース・ガーデン」 「メドウ・ガーデン」が、大賞である「グランドアワード」に輝きました。これは日本ではじめての最高位です。敷地内では手作りチーズ体験や乗馬体験もできます。

「上野ファーム」は英国式。
「上野ファーム」は英国式。

■5 「真鍋庭園」 (帯広市)
1966年からつくられた、日本初のコニファーガーデン(針葉樹の庭)です。敷地は24,000坪にも及びます。日本庭園、西洋風庭園、風景式庭園で構成されていて、ここでしか見られない新品種も多数あります。針葉樹の森なので森林浴が楽しめます。
■6 「十勝ヒルズ」 (幕別町)
季節の花とともに、野菜や果樹などが豊富に植えられています。敷地内のレストランで使用する食材は、園内で収穫された野菜や果物をはじめ、十勝産がメインで、レストランは予約がなかなか取れないほどの人気ぶりです。
■7 「紫竹ガーデン」 (帯広市)
花が大好きなおばあちゃん、紫竹昭葉さんが、「野の花が咲く野原のような風景を作りたい」と、20年以上かけて作ったガーデンです。完全無農薬。雑草と呼ばれる野の花たちも、ガーデンの風景の一部を構成しています。
■8 「六花の森」 (中札内村)
北海道のお菓子で有名な六花亭の直営ガーデンです。六花亭の包装紙に描かれている十勝六花(エゾリンドウ、ハマナシ、オオバナノエンレイソウ、カタクリ、エゾリュウキンカ、シラネアオイ)などが、季節ごとに咲きます。園内には美術館なども点在しています。
全長250kmというと、東京と名古屋を直線で結んだくらいの距離です。その長い長い道沿いに、北海道の気候・風土を生かした個性豊かな8つのガーデン。
朝晩めっきり涼しくなり、空気が秋めいてきた北海道は、今まさに、旅に最適の時期です。空も大地も広い晩夏の北海道に、花を見る旅に行ってみませんか。

針葉樹中心の「真鍋庭園」は、まるで“おとぎの国”。
針葉樹中心の「真鍋庭園」は、まるで“おとぎの国”。