買い物途中や営業途中に、冷たい飲料を自販機で購入してノドを潤す機会も増える今日この頃。

 海外から訪れた観光客がまず驚くのが、いたるところに整然と立ち並ぶ自販機といいます。

 すなわち、彼らが目にする自販機の様は、日本の治安のよさの証ともなっているようです。

 しかし、私たちが慣れ親しむ自販機には、意外と知られていない機能がたくさんあるんです。

 そこで、自販機に硬貨や紙幣を投入しても釣り銭口に戻ってきてしまう、 そんな誰もが経験したことのある、“自販機あるある”について調べてみました。

あっ!と驚くものまでもが売られている最近の自販機
あっ!と驚くものまでもが売られている最近の自販機

 その500円玉、旧500円玉ではありませんか? ほとんどの自販機で、旧500円玉が使用できないことをご存じですか。

 その理由は、日本の500円玉と酷似した韓国の変造500ウォン硬貨を使った大量の変造硬貨事件が1990年代に続出したことによります。これは、重さを調整したウォン硬貨を自販機に入れ、安価な飲み物等を購入することで、差額の利益を得る犯罪なのですが、同様の被害が全国各地に広がったことを受け、それ以降、500円玉のみならず、すべての硬貨に対する自販機のシステム設定値が強化されることに。

誤検出の理由01/

硬貨の汚れ&キズ、形状、製造年 自販機の釣り銭口に硬貨や紙幣が戻ってきてしまう背景には、過去に起きた犯罪によるシステム設定値の強化が理由としてあげられますが、では、どんな硬貨が使えないのでしょう? それは……、

● フチがギザギザになっている通称“ギザ十”の10円玉
● 1982~99年に製造された旧500円玉などの古い硬貨

 これらは、自販機に設定された重さがシステム設定値の範囲外となるため「基本的に返却される」と認識しておいてよいでしょう。

 あらかじめ「自販機が認識しない硬貨」を理解しておけば、これからは何度も投入する労力やムダな時間を減らすことができますね。

ギザギザになったフチが特徴の、通称“ギザ十”
ギザギザになったフチが特徴の、通称“ギザ十”
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誤検出の理由02