5月10日は母の日。カーネーションを贈ると、お母さんが困るかもしれないって本当?!

2015/05/07 11:00

全国の30代〜50代の母親500人を対象にした「母の日ギフト」アンケート(『アフタヌーンティー・リビング』調べ)。その回答には、お母さんたちの意外な本音や願いが見え隠れしているようです。今年は何をプレゼントしようかと迷っている方は、ぜひギフト選びの参考にしてくださいね!

お母さんも人の子。いろいろ感じてます
お母さんも人の子。いろいろ感じてます
日本人には関係ない?『母の日』、どうとらえますか 1位 カーネーション 2位 花(カーネーション以外) 3位 エプロン 4位 手紙・メッセージカード 5位 食品(スイーツなど) これは、『母の日』にお母さんがもらったギフト。ほぼ予想どおりですね。ところが、「今年ほしいギフトは?」の回答には・・・ 1位(同点) 手紙・メッセージカード 1位(同点) 食品(スイーツなど) 3位 花 4位 レストランなどで外食 5位 自由な時間 なんと、「カーネーション」は出てこないのです! じつは他社のリサーチでも、贈る側はトップに挙げているのに贈られる側の評価はかなり下位。しかも、わざわざ「カーネーション以外の花」と限定されたうえで「花」が上位に入っているのです。 『母の日』は、国によって日にちも習慣も違います。日本では、アメリカの影響で戦後になってから「5月の第2日曜日」とされました。 1908年5月10日に、亡き母を偲んでアンナ・ジャービスさんという少女が白いカーネーションを教会の祭壇に飾り、出席者に配ったのが始まりといわれます。白いカーネーションにしたのは、彼女のお母さんの好きな花だったから。これをきっかけに「母親が亡くなった人は白、健在なら赤」のカーネーションを自分の胸に付ける習慣となり、1914年にはアメリカで『母の日』が制定されて、自分ではなくお母さんに贈るという形に変化して広がったといわれています。 現在の日本では、白赤の区別は母親を亡くした子への配慮からほとんど行われていません。また花を贈る場合もカーネーションにこだわらない人が増えつつあるようです。こうしてみると「日本人にとってこの日にカーネーションを贈る必要性はないのでは?」とさえ思えてきますね。 とはいえ、アンナさんのエピソードからは生前伝えきれなかったお母さんへの思いがせまってきます。感謝を直接伝えられるのは幸せなこと・・・お母さんが健在ならなおさら、ふだん口にしにくい「感謝の気持ち」を表せる絶好の機会です。では、どんな贈り物を選んだら喜んでもらえるのでしょうか? 「言いにくいけれど困るギフト」があるようです・・・ 1位 特に無し 2位 生花 3位 洋服 4位 アクセサリー 5位 美容アイテム これは「もらって困ってしまったギフトは?」という質問の結果です。「特に無し」を除くと、なんと「生花」がいちばん困られているではありませんか! もちろん、お花は全部大好きという女性も、カーネーションをもらってこそ『母の日』の実感がわくというお母さんもいらっしゃることでしょう。けれど、気持ちが嬉しいからこそ言いにくいわけですが「形に残らないのは寂しい」「もらったら飾らないわけにいかないので、嫌いな花だとキツい」「とくにカーネーションは『母の日』だからコレ、みたいに私の好みはあまり考えてもらえてないなと感じてしまう」などの声も・・・。 じつは『母の日』に限らず、生花はもらって嬉しい人が多い反面、迷惑と感じる人もけっこう多いプレゼントとしては要注意アイテムだったのです。 お花を見るのが大好きでも、仕事や介護で忙しかったり体が弱っていたりで、花を生ける・世話するということが負担になる状況はあり得ます。また、枯れてゆく姿を見るのが辛いデリケートな気分のお年頃もあります。ですから、生花を贈りたいときは自分のお母さんがどんな花を好きか、花束をお世話するゆとりがあるかを事前にリサーチする必要がありそうです。場合によっては花束よりアレンジメントにした方が親切かもしれません。 3位〜5位に共通するのは「微妙に趣味が合わなかったり使いこなせなくて、せっかくもらったのに活かすことができない」というジレンマです。ファッションアイテムを贈るときの理想は、一緒に買い物に行って選んであげること。また、UV用品など美容アイテムならいいのですが、健康グッズを贈られると密かに「年寄り扱いされている?」という気持ちになる方も。「キレイでいて」は歓迎でも「元気でいて」は複雑、ということでしょうか。 生花は負担だけれどお花は大好きというお母さんには、お好みの花をモチーフにしたエプロンやバッグも素敵ですね。また、花束にフラワーポットやハンカチなどを添えて贈ると形も残ります。いつも使えて、やや華やかめ・おしゃれめのものが喜ばれそうです。 気持ちと言葉・できれば時間。小さなカードもぜひ添えて ほしいギフト4位は「レストランなどで外食」。もう少し対象年齢を広げた別の調査では、高齢のお母さんほど「子供と外食したい」という回答が多くなっています。「ほしいと思うモノはもうとくに思いつかない」「それより子供と交わるひとときをもちたい」という思いがだんだん強くなってくるようです。 子供は気づきもしませんが、母親の多くは小さかった頃の我が子の可愛らしい姿(過去)を暮らしの励み(慰め)としています。たいていの子供はちょっと大きくなると親を省みなくなってくるので、母は人知れず寂しい思いをしているのです。社会的責任が重くなると子供はなかなか親とゆっくり過ごす機会などもてないことでしょう。「一緒の外食」は、そんな中で時間も気持ちも自分に捧げてくれるということ・・・それがことのほか嬉しいのですね。ゆとりがあれば、親子でプチ旅行などもいかがでしょう。 ほしいギフトでは堂々1位の「手紙・メッセージカード」は、どの調査でも1位になっているようです。ところが、子供に「あげたいギフト」を尋ねると「手紙・カード」はベスト10入りすらしていません(本アンケートでは12位)。母と子の思いにはギャップがあるようです。 「選んでくれる行為が嬉しい」「ありがとうと言ってくれるだけで嬉しい」「気持ちだけで嬉しい」というお母さんの声は真実で、感謝の言葉だけでもじゅうぶん気持ちは伝わっていたのですね。贈る立場としてはプレゼントだけを意識しがちですが、メッセージを添えることが意外に重要なポイントのようです。離れて暮らすお母さんには、ぜひ感謝カードを送ってさしあげてみては。 赤いカーネーションの花言葉は『母の愛』。聖母マリアさまの母性の涙を表すお花ともいわれます。ピンクは『感謝・暖かい心』。紫は『気品』。 お好きなお母さんにとっては、やっぱり『母の日』にふさわしいプレゼントなのかもしれませんね。 どうか思い出に残る『母の日』となりますように。

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