イースターとは、イエス・キリストの復活を祝うお祭りのことです。
そのため、キリスト教の人々にとってはクリスマス以上に大切なイベントですが、日本人とってはなじみがないため、あまりよく知らないという人がほとんどではないでしょうか。
しかし、今年から東京ディズニーランドだけでなくディズニーシーでも、「ディズニー・イースター」が開催されるなど、じわじわと認知度が高まってきています。
今年のイースターは明後日の4月5日です。
そこで、イースターの由来から卵が登場する意味を調べてみました。

復活祭用に特別に装飾された鶏卵「イースター・エッグ」は、イエス・キリストの復活のシンボル
復活祭用に特別に装飾された鶏卵「イースター・エッグ」は、イエス・キリストの復活のシンボル

なぜ、卵を使って祝うの?

イースターとは、イエス・キリストが十字架にかけられ亡くなった3日後の日曜の朝に蘇ったことを祝うお祭りです。そのため復活祭とも呼ばれているのですね。
キリスト教にとって復活の意味はとても大きく、イースターはキリスト教徒にとって一番大切な行事になります。
イースターに欠かせないのは、イースターエッグといわれるゆで卵に絵や模様を着色した卵です。
卵に象徴されるのは、復活と生命。
キリストが死の殻を破って生命を吹き返したことと、卵が殻を破って新たな生命を羽ばたかせることを重ね合わせているのですね。
イースターエッグは家庭で作られるかわいらしいものから、輝くような装飾が施された高価なものまで、実にさまざま。
これを祭壇に飾ったり、贈り合うのが習わしなのです。
ちなみに、イースター(Easter)は、サクソ族の春の女神であるイーアスター(Eostre)にちなんで名付けられたもの。春の訪れを祝う意味もあるのです。

子どもたちの楽しみは、エッグハントやエッグロール

イースターの日には、クリスマスのように家族でご馳走を食べるのが一般的です。
また、イースターエッグを庭に隠してイースターの朝に子どもたちに探させたり(エッグハント)、スプーンで卵を転がす遊びを行ったり(エッグロール)……、楽しいイベントがいろいろ行われます。
毎年ホワイトハウスでは、イースターマンデー(イースターの次の日)に子どもたちとその親を招いて、エッグロールをするのが有名です。
卵を運んでくるのは、“イースターうさぎ”とされています。
うさぎは、昔から繁栄・多産のシンボルとされていて、イースターでも欠かせない存在となっているのです。

毎年変わるイースターの日

イースターの特徴は、毎年日付が変わる移動祝日であることです。
今年のイースターは4月5日(ちなみに来年は3月27日)。
その日程は、春分の日を過ぎた最初の満月の次の日曜日と決まっています。また、国や教派によっても日付が変わるという、少しややこしさがありますが、ユダヤ暦に深く関連して計算されているようです。

イースターから名付けたものとは

モアイ像で有名なイースター島も、じつはイースターに関係しているのですね。1722年のイースターサンデーに、オランダ人のヤコブ・ロッヘフェーンが初めてここに到着したことを記念して、イースター島と名付けられました。
また日曜日がお休みの日になったのも、イースターが関係しています。キリスト復活以前は、土曜日が礼拝の日=休日でしたが、キリストが復活したことで日曜日を礼拝日とし、仕事や学校を休みとしたのです。
イースターについて、お分かりいただけたでしょうか。
あまりなじみがないイースターですが、この時期、かわいらしいイースターエッグをインテリアに使う人も増えているようです。
キリスト教圏の人々が大事にしているイースターの意味を理解しつつ、イースターに春の訪れを感じてみてはいかがでしょう。