冬の寒さからようやく開放されて、暖かな日差しが多くなってきましたが、肌の調子が今ひとつ……と感じていませんか。
最も紫外線の少ない真冬を経て、この時期、紫外線量は急激に増加します。一方、肌の色は冬の影響で最も明るく、紫外線に対して無防備な状態になっているため、真夏に比べて肌トラブルが多いのは、こうした理由も関係しているようです。
でも、正しい方法でケアすれば、健康的な肌を保つことも夢ではありません!
今回は自分の持っている肌力を生かした、春先ならではのスキンケアのコツをお伝えします。

紫外線を防ぎ、しっかり保湿して、トラブル知らずの美肌をキープしましょう
紫外線を防ぎ、しっかり保湿して、トラブル知らずの美肌をキープしましょう

春先の肌はとってもデリケート

春先の肌が不安定になってしまう原因のひとつに、この時期特有の“寒暖差”が挙げられます。
春を感じさせる暖かい日が続いたかと思えば、冬に逆戻りしたかのような寒い日も。
春先は冬の新陳代謝の低下の影響もあり、肌の生まれ変わりのリズムは乱れがちになっています。
そこに気温、湿度の目まぐるしい変化が加わることで、肌の機能は季節の変化に順応しきれず、乾燥や肌荒れなどのトラブルを起こすことになります。
さらにこの時期、小春日和に誘われてお花見などに出かけ、うっかり日焼けする人も多いのでは。
まだまだ肌寒いとはいえ、紫外線量は3月から5月にかけて急増するといいます。
気持ちがいいからと紫外線対策を怠っていると、シミ、ソバカスの原因になることもあり得るのです。

美肌を決定するターンオーバーって?

皮膚細胞は肌の奥にある「基底層」で生まれ、徐々に皮膚の表面に移動し、最後には角質(アカ)となって剥がれ落ちます。この皮膚の新陳代謝サイクルをターンオーバーといい、約28日をひとつのサイクルとして、絶えず生まれ変わっているのです。
ターンオーバーの周期は、皮膚の生理的状況や環境などでも変化します。老化や寒さ、ストレスなどの影響でターンオーバーが遅れると、剥がれ落ちるはずの角質が皮膚表面に付着した状態になり、肌はざらつき、なめらかさやツヤを失うことになります。
また日焼けをして、俗に「皮がむける」といった体験は、ダメージを受けた細胞が修復を急ぐために起きる現象で、ターンオーバーが速まっている、ということ。つまり、適度なスピードで細胞が変化することで、しっとりうるおいのある肌が生まれるため、ターンオーバーのサイクルが遅すぎても速すぎても、肌に負担がかかってしまう、ということなのです。

“肌をいたわる保湿”が美肌キープのカギ!

これは女性に限ったことではなく、男性にもぜひ知っておいてほしい点ですが、理想的なターンオーバーをキープするためには、規則正しい生活や、その日の肌の状態に合ったスキンケアがとても大切、ということ。
自分の肌質を見極めることはなかなか難しいものですが、朝の洗顔から10分ほど経った頃に、顔の皮膚を指でさわってみると、その違いがわかるはずです(Tゾーン、目の周りを除く)。
●自分の肌質を朝の洗顔後にチェックしよう!
指がすべる感じ ➡ 普通肌
カサつく感じ  ➡ 乾燥肌
ベタつく感じ  ➡ 脂性肌
セルフチェック後に「あれ、今日は乾燥してるな!」と感じたら、乾燥部分にスキンケア用オイルを軽く塗布してあげればOK! クリームとオイルを使い分ける適切な保湿が、不安定な春の肌への対策となるからです。

春の肌対策 3つのポイント

●ていねいな洗顔
ほこりや花粉の多いこの時期、肌は汚れやすくなるため、やさしくていねいな洗顔で汚れを洗い流しましょう。
このときに重要となるのが、“こすらない”こと。クレンジング剤で肌をこする、洗顔で肌をこする、タオルで肌をこする……、これらは肌のバリア機能を壊し、キメを粗くする原因につながります。
●徹底した保湿ケア
冬の代謝低下によって乾燥・肌荒れが進んでいることもあり、保湿は念入りに。スキンケアはできるだけシンプルで、余計な成分の入っていないものが理想です。
そして、自分の肌が持つ保湿機能を生かすためにも、できるだけ薄くつけるようにしましょう。
ここでも“こすらないスキンケア”を心がけます。
●紫外線に対するケアを
紫外線が強まる一方、肌は通年で最も白く日焼けしやすい状態。帽子やサングラスなどのUV対策を怠らないようにしましょう。
肌は、移り行く季節の変化に順応しようとしますが、それには時間がかかります。
寒い冬を経た肌はなおさらのこと。紫外線を防ぎ保湿でいたわって、強く美しい肌を目指しましょう。