急激な気温の変化や日照不足などの天候不順になると瞬く間に高騰する野菜の値段。
私たちの食生活とお天気は密接に結びついていますね。
そんな野菜を上手に無駄なく使えているでしょうか?
大根は捨てるところがないと言われますが、葉を落としたヘタの部分、そのまま捨てるのは……ちょっと待って!
普段の生活を少し見直したり、工夫したりすることで、美味しく、エコな生活が実現できるんです。
生活に密着した、野菜に関するエコにトライしてみませんか?

ヘタや皮を捨てるなんてもったいない! 野菜を上手に無駄なく使えていますか?
ヘタや皮を捨てるなんてもったいない! 野菜を上手に無駄なく使えていますか?

野菜くずのだし汁には美肌効果あり

余すところなく使う、と言えば、今話題の「ベジブロス」をご存じでしょうか?
玉ねぎの茶色い皮、ニンジンやトマトのヘタ、ネギの茎や大根の端っこに、きのこのいしづきなど……普段は捨ててしまうような野菜くずたち。
ベジブロスとは、この野菜くずを煮だしてコクとうまみが凝縮されただし汁(スープ)のことです。
野菜の皮や茎・根などには、ミネラルやフィトケミカルなどの抗酸化作用がある栄養がたくさん含まれています。野菜を直接食べてもなかなか消化しにくい栄養素が、煮だすことで溶けだし吸収しやすくなるので、ベジブロスは美肌やアンチエイジングにも効果的!
“野菜を丸ごと使い切る”という、エコでなおかつ美味しいスープです。

作り方は簡単!

野菜はよく洗って、調理の際に出た野菜くずはその都度、密閉容器(密閉式ビニール袋でも可)に放り込んで、冷蔵庫へ入れておきます。
容器や袋がいっぱいになったら、お鍋に野菜くずと水を入れて、臭み消しにお酒を少々。コトコトと30分ほど煮だします。
煮だした後は粗熱をとって濾せば、出来上がり!
スープや煮込み料理など、コクやうまみを出すのに利用できますし、残ったら冷凍してもOK。キューブ状の製氷皿で冷凍すれば、いつでも使いたい量が使えて便利です。
野菜は基本的に何でもOKですが、ブロッコリー・カリフラワー・キャベツの芯やナスのヘタは煮込むと香りや色が悪くなるため、避けたほうが無難です。
逆に、ぜひ入れてほしいのは玉ねぎの皮。種類は多い方が味に深みが出ますし、セロリやパセリなどの香味野菜が入っているとさらに美味しくなるそう。
煮だす野菜の組み合わせによって、毎回味が変わるのを楽しみましょう。

野菜や果物の皮はシンクをピカピカにする効果も!

野菜の皮には、お掃除に有効な成分を含むものがあります。
たとえば、じゃがいもには洗剤などに使われている界面活性剤に似た作用を持つ“サポニン”という成分が含まれているので、油汚れやくもりなどを浮かしやすくします。
試しに、ジャガイモの皮でキッチンのシンクや蛇口、お風呂の鏡などを磨いてみてください。水で洗い流して乾拭きすると、あらびっくり! ピッカピカ!
また、レモンやオレンジ・みかんなどの柑橘類の皮にも似たような効果があります。
柑橘類の皮に含まれる“リモネン”は、油汚れを分解する働きを持っているので、皮でシンクを磨けば油汚れがキレイになるだけでなく、天然のアロマ成分が漂っていい香り。
洗剤を使わないので手肌に優しいのもいいですね。

ベジブロスで濾(こ)して残った野菜くずやお掃除に使った皮は、そのまま捨てずにもうひと工夫!
水分をギュッと絞ってから天日に干し、水分を飛ばしてから捨ててみて。
こうすると生ゴミの量も減らせますし、夏には虫の発生も防げます。もちろん、堆肥にするのもいいアイディアです。
ゴミの捨て方や再利用など、ちょっとした工夫で、エコが実現できるのは楽しいもの。
野菜を丸ごと使い切って体にもよく、ゴミの量まで減らせれば、気分もスッキリ!
興味を持った人はぜひトライしてみてくださいね。