2020年! 東京五輪の空に「流れ星」が見えるかも 〈tenki.jp〉|AERA dot. (アエラドット)

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2020年! 東京五輪の空に「流れ星」が見えるかも

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幸せに幸せに幸せに

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「流れ星が消えるまでに3回願い事を唱えると、願いが叶う」といいますよね。けれど、実際に「流れ星?」と発見した時にはもう流れていて、3回唱えるなんてまず無理・・・せめて星は流れる時刻だけでも教えといてほしいものです。ところが近い将来、なんといつでも・どこでも願い事可能な『人工流れ星』が現れるかもしれません!

「流れ星」射ち出しサービス!

欲しいときに欲しい場所で流れ星が見られたら・・・『エール』社長の岡島礼奈さんは、故郷の鳥取砂丘でペルセウス流星群を見ていたとき「大好きなビール(会社名にしています)を飲みながら好きな場所で好きな時に、こういう流星群が見れたらすごくいいな」と思い、このプロジェクトを思いついたそうです(『Hills Breakfast』プレゼンより)。
『人工流れ星』なんて夢物語かと思いきや、2020年の東京オリンピック開会式セレモニーでの採用を目指し、着々と実現に向かっているプロジェクトなのでした!
上空50〜80キロくらいのところで、非常に小さい石の粒が大気圏に当たって燃えるのが「流れ星」です。流れきらなければ隕石になって落ちて来ます。 人工衛星はそれより高く、上空500キロくらいのところにいるのだそうです。
この発生の仕組みを人の手で作り、星を流すというわけですね。
具体的には、小型の人工衛星に「流れ星」の核となる粒をいっぱい詰め込んで(コンセプトイメージでは、透明の四角い箱に小さい玉がぎっしり!)、それを地球の外に飛ばし、放出した粒を大気圏に突入させて流します。載せる粒は1000発分くらいで、複数の粒を射出すれば流星群で見ることも可能だそうです。
打ち上げにすごいコストがかかるのでは?! と思いますが、 小型の人工衛星には『相乗り』という奥の手があるようで、メインの人工衛星の空きスペースにちょこっと載せてもらうことによって、打ち上げコストを大幅に下げられるのだそうです。
また、もっとも心配な「流れ星を作った後の人工衛星が、そのまま宇宙ゴミになるのでは?!」という疑問に対しては、「人工衛星は、役目を終えてから数ヶ月(打ち上げられてからは約2年)で大気圏に突入し燃え尽きるので、宇宙ゴミ(スペース・デブリ)は出ません」とのこと。むしろ、将来は宇宙ゴミをつかまえてきて流れ星として大気圏に流す、という『デブリ処理』も考えているそうです。

「流れ星」をプレゼントする時代がくるかも

このプロジェクトは、「何時何分ここに出してください」などと要望のあったときに「じゃあここに何発射ちますね」みたいな感じで、欲しいときに欲しい場所で流れ星をサービスすることを目指しています。たとえば、「テーマパークのパレードで、キャラクターが手をシャッ!と振ったらパア〜ッと星が流れる」「宇宙葬の一環として、一周忌はここに三回忌にはあそこに、などと記念の星を流す」「流れ星でプロポーズする!」等々・・・。
ちなみに一発のお値段は、約100万円。「エンゲージリングくらいの値段」という設定です。
流れ星を宇宙空間から流す機械は、現在すでにプロトタイプの1号機が完成していて、「三等星」(都会の空に肉眼で見える程度)の明るさが確認されているそうです。1年以内には「一等星」クラスにできる見込みです。
炎色反応を応用した色つきの流れ星や、流れ星で文字や形(五輪のマークなど)を作る研究も進んでいます。星の粒が夜空に絵を描くなんて、壮大な花火のよう? 「隅田川流れ星大会」なんて、見てみたいですね。お祝い電報や花束に代わり、「ハート型一発、ピンクで」などと「流れ星」を贈る時代も来るかもしれません。
「3回願い事が言える」 長時間の流れ星も、研究中とのことですよ!

ところで、なぜ「流れ星に願い事」?

流れ星に対して願いをかけるという行為は、「流れ星が消えるまでに祈りの言葉を3回捧げると、天国に行けない霊魂が救済される」というカトリック的な言い伝えが広まったという説があります。日本に伝わったのは江戸時代頃と考えられ、それ以前の日本の文献には存在しないようです。「流れ星は霊魂」「人の死や誕生を知らせる光」「出現は吉凶の前兆(どちらかというと個人的な凶事)」などと捉える見方は、中国やヨーロッパでも広く普遍的に存在しているそうです。
平安時代には「よばひぼし」と呼ばれていた流れ星。『枕草子』で「尾がなければもっといいのに。(夜這いなんだから)こっそり夜空を動くべきなのに、なぜ尾を見せて目立つことするのよ」と、清少納言に突っ込まれて(喜ばれて?)います。その後「天変」「光物(ひかりもの)」「火の玉」「天火」「天狗」などとも呼ばれていましたが、どれも今は使われないようです。
昭和10年代の文献には、「流れ星を見てそれが消えないうちに言葉を発して願う」という日本各地の俗信が多く収集されています。(今は廃れた)流れ星の呼称を唱えるパターンの他に、「『金欲し』と言えば金持ちに『八寸』と言えば背丈が伸びる」「好きな女の名を三度唱えると嫁にすることができる」「『千両』『読み書き算盤』などと三度唱えるとその希望が叶う」といった、具体的な希望を早口で唱えるというパターンがあり、現在の流れ星伝説につながっているようです。
流れ星が現れた瞬間に願い事を言うには、ハッキリと標語化された願い事が、いつでも心の掲示板に貼り出されている必要がありそう・・・それくらい真剣に望んでいるのか?という最初のハードルが、「早口3回」なのかもしれません。東京オリンピックの夜空に日本製の流れ星、実現がいまから楽しみですね。
世界中の人々が同時に唱える「金メダルとれますように!!」×3の願い事。はたしてどのように叶うのでしょうか!

参考 『流れ星の文化誌』渡辺美和・長沢工(成山堂書店)


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