生地の厚い衣類が多いうえ、日照時間が短いから乾きにくい……。
冬のお洗濯にそんなマイナスイメージを持っている人も少なくないでしょう。
しかし、そもそも冬は空気が乾燥し、洗濯物が乾きやすい季節。洗い方、干し方などをちょっと工夫すれば、短時間で効率よくお洗濯をこなすことができるのです。
さらに、あのパチパチ不快な静電気も、お洗濯時のひと工夫で対策が可能に。今回は家事上級者たちが実践している、冬ならではの洗濯ワザをご紹介します。

あのパチパチ不快な静電気も、お洗濯時のひと工夫で対策が可能!
あのパチパチ不快な静電気も、お洗濯時のひと工夫で対策が可能!

お風呂の残り湯が、冬のお洗濯にピッタリ

洗剤のCMなどでよく耳にする「酵素」。洗剤に含まれる酵素は、洗剤の主成分である界面活性剤の働きを助け、汚れを分解して落としやすくする役割を担っています。37度程度の温度で最も働きがよくなることがわかっており、これは衣類などに付着した人間の皮脂が溶ける温度とほぼ同じ。
つまり、お洗濯には37度前後のお湯が最も適しているといえるのです。そのため、水温が下がりやすい冬は、省エネも兼ね、お風呂の残り湯を利用したお洗濯がぴったり。お湯が冷めきらない夜の間にお洗濯を済ませ、暖房で乾燥した部屋に一晩干しておけば、加湿効果も生まれて一石二鳥。朝になったらあらためて外に干し、お日さまに当ててふっくら気持ちよく仕上げましょう。
ただし、残り湯は皮脂や汚れがゼロではないので、洗いの段階にのみ利用し、すすぎの際にはきれいな水を使用しましょう。

洗濯物の干し方にもひと工夫

夏ほど空気がジメッとはしないものの、長く部屋干ししていれば、いつの間にかあのイヤなニオイが……。短時間で効率よく部屋干しを終えるためのカギとなるのは「空気の通り道」。これを上手に作ってあげることが大切です。物干しハンガーの場合は、できれば洗濯バサミを一つ置きに使用し、衣服の間に風の通り道を作るのがよいですが、洗濯物が多くそんな余裕がないときは、丈が最も短いものを真ん中に、外側に向かって丈が長いものを干すようにしましょう。こうすることで、洗濯物がアーチ状になり、空気が通り抜ける道が生まれます。
また、シーツやタオルなど、大判の洗濯物を干す場合、つい真ん中できれいに二つ折りにしたくなりますが、裾は大きくずらして干しましょう。洗濯物は上から乾いていくので、裾の重なりが少ないほうが早く乾きます。

あの調味料を使用して、お洗濯時に静電気対策

最後に、冬になるとパチパチと悩まされる静電気。静電気を避けるには、お洗濯時のひと手間が必要です。静電気対策として有名なのは柔軟仕上げ剤。繊維の表面を滑らかにすることで摩擦を避け、静電気の発生を防ぐことができます。しかし、最近では香りつきの柔軟仕上げ剤が主流となっているため、強い香りが苦手な人、また、薬剤による肌への負担を危惧される人もいらっしゃるはず。
そこで、柔軟仕上げ剤に代わり有効なのがお酢とグリセリン。この2つを混ぜたものを仕上げの際に投入すると、手触りが柔らかく仕上がるうえ静電気を防ぐこともできます。グリセリンは化粧水の原料としても使用されているものなので、お肌にも安心です。
新たなワザを取り入れながら効率と効果を高めていけるのも、家事の楽しみ方の一つ。
今回ご紹介したさまざまな方法を、ぜひ冬のお洗濯の参考にしてくださいね。