「海のミルク」と呼ばれるほど栄養豊富で、滋味あふれる美味しさがたっぷり詰まったカキ(牡蠣)。今では冷凍技術が進んで1年中食べることができますが、本格的な旬は冬の訪れとともにやってきます。
プリッとジューシーなカキフライにカキ鍋、ほんのりクリーミーな生ガキなど、旬ならではの新鮮な味わいは格別ですよね。そこで今回は、今が旬のカキにまつわる豆知識や驚きのパワーをご紹介しましょう。

滋養強壮食や美容食としてもオススメの、冬の味覚カキ(牡蠣)
滋養強壮食や美容食としてもオススメの、冬の味覚カキ(牡蠣)

英語で「R」がつかない月は カキを食べないほうがいい?

英語で「R (アール)」がつかない月、May(5月)・June(6月)・July(7月)・August(8月)はカキの産卵期となるので、一般的に食用には適さないといわれています。牡蠣の旨み成分であるグリコーゲンは晩秋から初春にかけて増えるため、やはり冬の時季が食べ頃(=旬)といえそうです。ちなみに、普段よく見かけるマガキは冬が旬ですが、同じマガキ属でも大ぶりサイズのイワガキは、春から夏が旬とされています。

「海のミルク」と呼ばれるカキの栄養

カキは良質なタンパク質(18種類のアミノ酸)を豊富に含む、非常に栄養価の高い食品です。その他、カラダの働きを整えたり、エネルギーを作るために欠かせないビタミン類(ビタミンA・B1・B2・B6・B12・C)や、骨を強くするカルシウム・免疫力をアップさせる亜鉛などのミネラル類も豊富に含まれています。何とカキは、1日に200リットル以上の海水を吸い込むことで、これらの栄養素を吸収しているというから驚きです。

カキの殻やパックの汁も捨てずに活用しよう

カキは身の部分だけでなく、殻にも炭酸カルシウムなど80種類以上のミネラルが含まれています。殻はそのまま食べることはできませんが、細かく砕いて植物を育てるための肥料や、こんにゃくを固めるための凝固剤、クリームなどの化粧品や漢方薬の原料としても使われています。ご家庭でも食べ終わったカキの殻を金ヅチなどで砕いて、庭やプランターの土に蒔いて活用してみては?
さらに、スーパーなどでよく見かけるむき身のカキが入ったパックの汁の中にも、身から染み出した栄養分が含まれていますので、そのまま捨ててしまうのはもったいない! パックの汁をガーゼなどで濾して、鍋物や味噌汁、パスタのソースなどに加えれば、風味も栄養も一段とアップしますよ。
本当に驚くばかりの栄養とパワーを持ったカキ。
特に旬の時期のカキは、「煮ても・焼いても・揚げても・生でも」美味しく食べられますし、滋養強壮食や美容食としてもオススメ。冬の味覚をぜひご賞味くださいね!