「“夏靴”にご注意」とは? 北海道民に学ぶ雪の日の歩き方

2015/01/15 19:00

雪が降るとテレビのニュースなどで見かけるのが、ツルっと転ぶ姿。 痛い、恥ずかしい……で済めばよいのですが、骨折したり、打ちどころが悪い場合は大変なことになってしまいます。 突然ですが、「夏靴」とは何のことかご存じでしょうか? 「夏用の靴」「サンダルとかミュールとか、ビーサン」という声が聞こえてきそうですが、どれも正解で、不正解! 実は北海道では冬に履く靴を「冬靴」、その他の靴を「夏靴」と区別しています。北海道の人が雪の上を安全に歩ける秘密は、どうやらここに隠されているようですよ。

北国の子どもたちは雪道でも転ぶことなく、元気いっぱい!
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雪が降ると転ぶのは当たり前? 2014年2月、関東地方は2週連続の大雪に見舞われました。あらゆる交通機関がマヒし、さまざまな影響が出たことは記憶に新しいのではないでしょうか。 この時は10年に一度と言われる強い寒波が押し寄せ、関東以北の地域で大雪に。積雪量は東京都心でも20cm以上を記録、関東平野部では80cmになったところもありました。 文字通り一面の銀世界になったわけですが、玄関へ出たところでツルり、駅へ行く途中でスッテン、とあちこちで転ぶ人が続出しました。 でも、このぐらいの雪って北海道じゃ当たり前ですよね? しかも、雪は長い間残っているのに、転ぶ姿はあまりみかけないような……。それは一体、なぜなのでしょうか? 「夏靴」にご注意! ポイントは靴、です。 といっても、北海道の人がいつもスキー場に行くようなゴツイ靴を履いているわけではありません。雪道なのにおしゃれな靴やブーツを履いて軽快に歩いていますよね。 秘密は履いている靴の「底」にありました! 北海道の人が履いているのは、あらかじめ靴底に滑らない加工がされている「冬靴」。 見た目は普通のビジネスシューズでも底には強力な滑り止めがついていますし、ブーツなどは底に深いギザギザの溝があるものやゴムでできたものが多いようです。 現地のデパートやショップで扱っているのは、滑り止め加工がされ、防水性、保温性に優れた「冬靴」が当たり前。そのため、北海道では“「夏靴」にご注意!”という貼り紙や看板があったりします。 転ぶ原因は靴だけじゃない! 「冬靴」さえあればもう転ばない、と安心してはいけません。 転ばないもうひとつのポイントは、歩き方。 足の裏全体で地面を踏みつけるように、ゆっくりと歩きましょう。大股で歩くと滑りやすいので、歩幅は小さめに。 さらに、歩く時は滑りにくい場所を選ぶことも大切です。光っているところは凍っていて滑りますから、なるべく踏まないように。 新雪のある個所は滑りにくいとはいえ、凍った路面に新雪が積もるとかえって滑るので注意が必要です。雪が溶けてぬかるんでいるところはあまり滑りませんが、その場合は防水加工がしてある靴やゴム製靴だと安心ですね。 オススメの靴は? 雪が降ると冷気は下からやってくるので、なるべく足首が隠れる長さのブーツなどがオススメです。最近はお洒落な長靴も流行っていますので、ぜひ取り入れてみては。 どうしてもビジネス用の靴やヒールを履く必要がある人は、一足会社に置いておくと便利です。通勤時には滑り止めが付いた靴を履いて、無事会社に着いたら履きかえましょう。もちろん、長い間雪道を歩くのであれば、スノートレッキングシューズが最適。 運動靴はたとえ底がゴムでも溝が浅く平らなので滑りますし、布や革製だと濡れてしまいます。気温が低いと靴先が凍って足先がしもやけになる可能性があるのでNGです。 雪の日は北海道の人を見習って、「夏靴」と「冬靴」をしっかり使い分けて、転ばないように気をつけてくださいね!

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