列島を覆う強烈な寒波によって冷え込みが強まる中、カラダのあちこちが冷えていませんか?
最近は「低体温」という言葉をよく耳にしますが、生活習慣や食生活の影響で、自覚がないままカラダ全体が冷えている人も増えてきています。
昔から「冷えは万病のもと」ともいわれ、実際にさまざまな不調の原因になります。
プラス10分の体温アップ習慣を積み重ねることで、冬の寒さに負けない生き生きとした毎日を過ごしましょう!

冷えは万病のもと!さまざまな不調の原因に
冷えは万病のもと!さまざまな不調の原因に

その不調、低体温が原因ではありませんか?

最近増えている「低体温症」とは、体温の平均が36度未満の状態の人を指します。
「体温が1度下がると、免疫力が30%下がる」ともいわれ、36〜37度の正常体温をキープできなくなると本来の身体機能がうまく働かなくなり、さまざまな不調が現れてきます。
体温が下がると、まず血行が悪くなります。さらに、血行不良が原因でまた体温が下がり……といった悪循環に陥ると、頭痛、肩こり、むくみ、腰痛、女性なら月経痛や月経不順などの症状が連鎖的にカラダに現れてきます。
「冷え」を自覚できているうちは改善しやすいのですが、中には「胃腸が疲れやすくなったせいで胃炎に」「抵抗力が落ちたせいで風邪をこじらせた」「免疫力が下がったせいで感染症にかかった」「急にアレルギー症状を発症した」など、冷えとは直接関係ないような病気にかかることもあるので要注意! 当然、新陳代謝も滞るので、肌やダイエットにも大敵です。

起きてすぐ、カラダを内側から温めよう

まさに「百害あって一利なし」の低体温ですが、どうしたら脱出できるでしょう?
低体温は、ホルモン異常が原因となっているケースもありますが、多くの場合は生活習慣の乱れが低体温の引き金に……。
生活習慣の乱れとはつまり、過剰なダイエット、運動不足、薄着、偏った食事、カラダを冷やす食べ物の摂取過多、喫煙、シャワーだけの入浴などがあげられますが、「冷えやすい」環境下で生活を送るうち、知らず知らずのうちにカラダは不調モードに陥ってしまうのです。
まずはカラダの中から温める工夫をすることが大切。おすすめは朝いちばんの白湯です。
体温より少し熱め(50度くらい)のものを少しずつ飲むと、起き抜けの胃腸に負担をかけることなくカラダを温めることができます。
もちろん、寒い冬こそ旬の野菜を使ったみそ汁に、納豆、ごはん……という昔ながらの朝食を準備できればベスト! パン派の人であれば、食卓にスープをプラスするだけでも◎。「朝食より寝ていたい!」という人は、お湯を注ぐだけのインスタントスープやみそ汁でもOK。「朝は白湯やインスタント汁物をすすりながら、塩分量の多い漬物をかじる!」を習慣にしてみるのも有効な方法です。これなら着替えをしながら、メイクをしながらでもできますよね。

下半身にウエイトを置き、全身を温める

次に有効なのがカラダを動かすこと。
人の体熱のうち40〜80%が筋肉を動かすことで作られる熱といわれ、しかも全身の筋肉の70〜80%が下半身にあるので、効率よく体温を上げるには下半身の運動が最適というわけ。といっても、それほどがんばる必要はありません。下半身を中心としたストレッチやスクワットなどの10分程度の軽い運動でも、全身がほぐれてじわじわ温まるのを実感できるはず。朝のちょっとした時間に軽い運動を取り入れれば、一日を活動的に過ごせるでしょう。
さらに、通勤や通学のついでにひと駅分のウォーキングをプラスすれば完璧。冬ならではの澄んだ空気が気分までリフレッシュしてくれるはず。
そして、一日の終わりにはお湯につかるバスタイムを。最近はぬるめのお湯につかる半身浴に注目が集まっていますが、浴槽内に熱め(45度前後)のお湯を浅めに張り、おへそより下を集中して(5〜10分)温める「腰湯」なら、短時間で済みますので忙しい人には最適ですね。寒い時季もシャワー派!という人は、シャワーを浴びている間に洗面器にお湯を張って足首から下をつけるだけでも、かなりカラダは温まるはず。ただし、滑らないよう十分に注意を!

自分に合った手軽な方法を実践し、新しい年を元気に迎えましょう

たかが10分、されど10分の体温アップ習慣、意外といろいろありますね。
普段の生活をガラッと変えてしまうのは気分的にも負担が増しますが、1日10分程度ならカンタンに取り入れられるのではないでしょうか。
それと同じく、例えば夕食の献立を考える際に、冬に旬を迎えるゴボウ、レンコン、ニンジンなどの根菜類を食材にプラスオンしてみることもそれほど難しくないでしょう。
さらに、いつもの味付けにショウガやニンニクを少々加えてみるのも、カラダを温める方法として有効です。
何より、手足の冷えがキツい、ベッドに入っても足が冷えて眠れない……といった重症の冷えに悩む人は、他に原因となる病気が隠れていないかをきちんとチェックしたうえで、漢方薬の服用、とくにつらい部分を湿布などで温める方法も併用してみましょう。