Q:口元が隠れるマスク生活で心がけることは?

 表情豊かに会話をしていると顔の表情筋が鍛えられ、口元の老化も防ぐことができます。しかし、今はマスクをつけたコミュニケーションが日常。自分の口元にもあまり意識が向かなくなっているのでは?

 マスク生活の口元ケアとしておすすめしたいのが、マスク下でも笑顔をつくること。つくり笑いでも愛想笑いでも構いません。どうせマスクで見えないのだから恥ずかしがらないで。笑顔をつくることで表情筋が鍛えられ、口の老化予防につながります。

 また、口角を上げることで、幸福感をもたらすホルモンが分泌されるなどの健康効果も報告されています。リアルなコミュニケーションが制限され、ネガティブな気分から抜け出しにくくなっている人が多い今、鬱々としている時や孤独を感じている時こそ、ぜひ口角を上げてみてください。楽しいから笑うのではなく、笑っていると楽しくなる。このことは医学的にも証明されています。

<監修者>
監修/斎藤一郎先生(さいとう・いちろう)
鶴見大学歯学部教授。日本大学歯学部、東京医科歯科大学、米国スクリプス研究所などを経て、2002年鶴見大学歯学部教授に。同大学歯学部附属病院病院長も務めた。日本抗加齢医学会理事。