一方、PAはUV-Aをカットする効果を示す指標です。PA+(UV-A 防止効果がある)~PA++++(UVA防止効果が極めて高い)の4段階で表記されます。屋内にいる場合は++を、スポーツなどで屋外に長時間いるような場合には+++以上を目安に選ぶとよいでしょう。

 日焼け止めは、数値の高いものを一度だけ塗ればよいというものではありません。どんな日焼け止めでも汗などによって落ちてしまうため、2~3時間くらいを目安にこまめに塗り直すことが大切です。特に夏場などは、日焼け止めを持ち歩くようにして、汗をかいたらその都度上から塗るようにしましょう。

Q:日焼け止めの効果をしっかり得るための塗り方とは?

 顔に塗る場合はまず、化粧水や乳液でしっかりと保湿をしてから日焼け止めを塗りましょう。塗り方は、肌をこすらないように丁寧に優しく塗り重ねていくのがポイントです。

 日焼け止めに記載されている適量を手のひらの上で伸ばし、軟らかくしてから、顔の中心から外側に向かって、指でそっと肌に置くようにのせていきます。皮膚が薄く乾燥しやすい目の周りや頬骨の部分はシミができやすいため、しっかりと塗るようにしてください。特にこの部分は、日中もお化粧をした上から重ね塗りするようにしましょう。

 日焼け止めを落とす時は肌をゴシゴシとこすり過ぎないよう、優しくなでるように手を動かしましょう。洗い流す時は、お湯よりも水をおすすめします。

Q :うっかり日焼けをしてしまった時、美白化粧品を使うのは有効ですか?

 日焼けをしたらシミになるからといって、すぐに美白成分の入った化粧品を使うことは肌にとって逆効果。日焼けをした後は、肌が軽いやけどをした状態です。美白成分の入った化粧品を日焼け直後に使うと刺激となり、かえってコンディションを悪くすることもあります。美白化粧品を使う際は、使用方法を守るようにしましょう。

 日焼けした時の応急ケアとしてはまず、日焼けした肌用の化粧水やとろみのある美容液またはワセリンなどを塗って、日焼けした部分を保湿するようにしてください。そして、ハンカチなどで保冷剤を包んで、赤くなった部分を冷やし、炎症を抑えます。流水を直接日焼けした部分に当てると、肌を刺激してしまうので避けましょう。

 炎症が治まったら、保湿クリームなどで、しっかりと保湿してください。美白ケアを行うのは、2週間くらい経ってからにしましょう。

監修/平田雅子先生(ひらた・まさこ)
私のクリニック目白院長。日本大学医学部卒業後、東京医科大学病院、同大学八王子医療センターでの勤務を経て、2003年に東京・目白に女性専門外来「私のクリニック目白」を開業。医学博士・皮膚科認定専門医。著書に『水だけ洗顔で、一生美肌!』(小学館)『肌がみるみる綺麗になる!大人の「スキンケア」新法則』(三笠書房)などがある。