「早期教育は意味がない」慶応医学部教授が指摘、その理由とは (6/7) 〈出産準備サイト〉|AERA dot. (アエラドット)

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「早期教育は意味がない」慶応医学部教授が指摘、その理由とは

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高橋孝雄(たかはし・たかお)慶應義塾大学医学部 小児科主任教授 医学博士 専門は小児科一般と小児神経1982年慶応義塾大学医学部卒業後、米国ハーバード大学、マサチューセッツ総合病院小児神経科で治療にあたり、ハーバード大学医学部の神経学講師も務める。1994年帰国し、慶應義塾大学小児科で現在まで医師、教授として活躍する。趣味はランニング。マラソンのベスト記録は2016年の東京マラソンで3時間7分。別名“日本一足の速い小児科教授”。

高橋孝雄(たかはし・たかお)
慶應義塾大学医学部 小児科主任教授 医学博士 専門は小児科一般と小児神経
1982年慶応義塾大学医学部卒業後、米国ハーバード大学、マサチューセッツ総合病院小児神経科で治療にあたり、ハーバード大学医学部の神経学講師も務める。1994年帰国し、慶應義塾大学小児科で現在まで医師、教授として活躍する。趣味はランニング。マラソンのベスト記録は2016年の東京マラソンで3時間7分。別名“日本一足の速い小児科教授”。

高橋先生:やりたいことをやらせておけばいいと思いますよ。小さい頃から勉強させたからといって、将来の知能が高くなるとか低くなるとかいうことありません。何かを変えられるとすれば、自分に自信を持つ子になるかどうかということ。そこは親の育て方、環境要因で差がつくでしょうね。

K:「セルフ・エスティーム」、いわゆる「自己肯定感」ですね。

高橋先生:小学校受験を考える方もいらっしゃると思いますが、その過程を通じて、いいお友達が沢山できて、豊かな生活を送れるならいいと思います。でも、その受験のために「あなたのいちばん好きな食べ物は?」と質問されたときに、本当は日曜日の朝に家族で行くファストフード店のハンバーガーとポテトが何より好きなのに、「お母さんが作ってくれるオムレツが大好きです」と答えるように念を押すのはあまりよろしくないかもしれない(苦笑)。

K:ある意味、子どもに「ウソ」をつかせることを小さい頃から強いるのはよくないと。

高橋:ええ。また、勉強だけでなく食生活についても無理強いは禁物です。最近テレビを見ていると、この栄養素をとってないと知らないうちに恐ろしい病気になる、という番組がありますよね。現代の日本で特定の栄養素が極度に欠乏したために病気になるということはまずありません。特殊な早期教育がなくても子どもたちがすくすく育つように、特殊な食事を工夫しなくても、楽しい食事であれば子どもたちはすくすく育ちます。子どもたちに与えられた“育つ力”です。その原動力が自己肯定感です。

K:冷静に考えるとそうなんだろうなとは思うのですが、メディアで「!」マークつきで、危険を煽られると、ついついそちらに引っ張られてしまいます…。

高橋:なるほど。でも、体に不可欠の栄養素を必要量の2倍、3倍と摂取したからといって、さらに健康になるかというとそうはならない。たとえ自然食品であっても、過剰摂取すれば中毒になることもあります。その意味では、教育も大事な栄養素と同じようなものかもしれませんね。何事もバランスが大切です。

●持っている能力は“必要なとき”に自然と発揮される

K:しつこいようですが、“勉強”という意味の早期教育も環境要因としてそれなりに将来に良い影響があるのではないか、という考えがまだ抜けません。たとえば小学校に入る前から学習塾に行っている子は計算ができたり、文字が書けたり、ほかの子より早くできることが増えますよね?その子たちがどんどん先にいって、有利になるということはないんでしょうか。


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