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白鬚神社(滋賀県高島市)
近江最古の神社であり、司馬さんは『街道』の最初の旅「湖西のみち」(1971年)で訪ねている
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東京スカイツリーと落雷(東京都墨田区)
明治後の西郷隆盛の気晴らしは「向島小梅村」で網打ちをすることだった。いまは東京スカイツリーが立っている辺りだ
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片瀬海岸(神奈川県藤沢市)
『坂の上の雲』の秋山真之と正岡子規の無邪気な青春時代をイメージした。秋山は文学への憧憬を捨て軍人の道を進む
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モンゴルの祭りナーダム(ウランバートル郊外)
〈いまもむかしも、国家をあげて、この民族は騎馬を愛する〉と、司馬さんは「モンゴル紀行」に書いている
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十三湖(青森県)
県北西部に広がる「十三湖(十三湊)」。太宰治は「人に捨てられた孤独の水たまり」と『津軽』に書いた。司馬さんは湖畔でしじみラーメンを食べた
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「モンゴル紀行」の取材で出会ったゴビ砂漠の雲、雲、雲
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『義経』の時代の馬の雰囲気がある道産子たち。撮影する小林に元気に突進した(北海道新ひだか町、北大北方生物圏フィールド科学センター静内研究牧場)
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アイルランドのアラン諸島最大の島、イニシュモア島。司馬さんも崖の上で大西洋をのぞきこんでいた
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奈良の若草山から奈良市中を見下ろす。構図的にベストポジションに佇んでくれた
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「本郷界隈」に登場する「赤門」。今も昔も変わらず、学生たちを見守る
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小林修の写真の旅は13年が過ぎた。最初の「週刊司馬遼太郎」の連載当初、画家の安野光雅さんも一緒に取材した時期がある。安野さんはそのころよくいっていた。
「撮影する風景の、人物や動物の配置がいいんだよな」
小林は幼いころから安野さんの『旅の絵本』のファンで、この言葉はうれしかった。安野さんは司馬さんの『街道をゆく』のパートナーで、司馬さんも『旅の絵本』が好きだった。『街道』の言葉、『旅の絵本』のセンスを手がかりに、旅は続く。
『司馬遼太郎「街道をゆく」の視点』小林 修
13年間に撮影されたものの中から、選りすぐりの99点を収録。オールカラー。朝日新聞出版刊3520円(税込み)
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