歌を強くするのは幸福と不幸の距離
シンガー・ソングライター
青葉市子
1990年生まれ
音楽界ではいま、ギター1本で聴衆と向き合うシンガー・ソングライターが、静かなブームになっている。23歳の青葉市子も、その中の一人だろう。第一線で活躍する他の面々と比べ、群を抜いて若い。けれども、青葉にははしゃいだところがまったくない。深い森のなかで木霊と話すようにギターを弾き、夢と現実が交錯する心象風景を歌ったかと思えば、「あなたの秘密を ばらしてあげましょう/仮面の下は恐ろしい顔/みんなにも見せてあげて」(不和リン)
「人は誰かをナイフで突き刺しながら歩んでいく それがいのちのさだめ」(重たい睫毛)
と、人の内面をギクリとする形容でえぐる。8月に発売されたCD「ラヂヲ」には、細野晴臣、坂本龍一、小山田圭吾らとのセッションが収録されている。この若さでこれだけの面々と競演できるのは、高い評価の裏づけだろう。 写真:東川哲也 ライター:岡本俊浩
「人は誰かをナイフで突き刺しながら歩んでいく それがいのちのさだめ」(重たい睫毛)
と、人の内面をギクリとする形容でえぐる。8月に発売されたCD「ラヂヲ」には、細野晴臣、坂本龍一、小山田圭吾らとのセッションが収録されている。この若さでこれだけの面々と競演できるのは、高い評価の裏づけだろう。 写真:東川哲也 ライター:岡本俊浩