また「残業代ゼロ」浮上の「なぜ?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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また「残業代ゼロ」浮上の「なぜ?」

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<年収下限の要件(例えば概ね1千万円以上)を定める>。要するに年収が1千万円以上だと「残業代ゼロ」の対象になるわけだ。高所得者だけが対象のように思ってしまうが、「年収要件」は、今後どんどん引き下げられる危険性があるという。

「残業は原則として禁止、どうしても残業させるなら労使で協定を結び、そのうえで割増賃金も支払う。こうした現行の法体系を根本から覆す」(日本労働弁護団の棗一郎弁護士)
 提言を受けて、会議では田村憲久厚生労働相が、

「医師の場合、当然1千万円以上もらわれている。ところが、いまの医師の働き方をすれば、時給換算すると、最低賃金に近い方々もおられる。医師のような働き方をよけいに助長する」

 と、労働時間がさらに長くなるとの懸念を示した。それに対して、竹中平蔵・慶応義塾大学教授が、

「いまおっしゃった医療の問題は、医療行政の問題である」

 と反論する場面もあった。

「残業代ゼロ」の適用は本人の希望に基づくとして、<本制度の選択または不選択は、昇進その他処遇に不利益にならないようにする>としている。しかし、ある有名企業の人事担当は不安を隠さない。

「会社に『残業代ゼロ』を求められれば、従業員は断れないでしょう。そもそも経営者は、労働時間を気にする人を昇進させるものでしょうか」

週刊朝日  2014年6月6日号より抜粋


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