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消えた人々はどこへ…福岡疑惑夫婦の借金遍歴

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週刊朝日

 忽然と消えた人々の身に、何があったのか。

 4月11日、福岡県筑後市のリサイクルショップ経営者・中尾伸也容疑者(47)と妻の知佐容疑者(45)が他人名義のキャッシングカードで現金約53万円を引き出したとして、窃盗容疑で福岡県警に逮捕された。

 夫婦の周辺では少なくとも5人が行方不明になっているという。窃盗事件にもかかわらず、殺人や暴行などを扱う捜査一課が夫婦の自宅や店などを捜索。庭を掘り返すなど、大規模な捜査を行った。

 伸也容疑者が従業員に暴力を振るっていたという証言も報じられているが、伸也容疑者と親しかった友人男性は首をかしげる。

「私の知る伸也は優しい奴で、そんな暴力的な男ではない。素直で人当たりも柔らかく、人なつっこい。女の子にもモテていました」

 伸也容疑者と知り合ったのは、偶然だった。

「30年ほど前、パチンコ屋で隣同士になり仲良くなった。彼はパチンコ好きで、毎日のように通っていた」

 伸也容疑者は福岡県内の温泉地の有名ホテルに就職したが、2~3年で辞めたという。その後は、魚の干物の行商をしていた。

「お金になることにはすぐ飛びつく感じでした。金銭面はルーズで、借りても返さない。他人にローン会社からお金を借りてもらい、絶対返すからって頼み込んでいた」(前出の友人男性)

 知佐容疑者とは15年ほど前に結婚。夫婦を知る別の知人たちによれば、この頃から様子が変わったという。

「伸也容疑者は妻の言いなりという感じで、ガラの悪い男たちと道を歩くようになった。借金を親に肩代わりしてもらったとも聞いた」

「知佐容疑者は美人で、暴力団関係者の親から消費者金融の会社をまかされていると親族から聞いた」

 結婚から数年後、前出の友人男性が経営する喫茶店に、夫婦が訪ねてきた。

「畳もうとしていた店を自分たちがやりたいと頼みに来たので、居抜きで100万円で譲った。カネがないというので月々5万円を支払う約束になった」

 店はほとんど伸也容疑者の両親が店番をしていた。3カ月ほど後、店を訪ねると、伸也容疑者が店内の漫画本を古本屋に売る作業をしており、「店を閉めます。お金は待ってください」と語ったという。その後、入金はなくなった。

 伸也容疑者は1998年、知佐容疑者は2001年にそれぞれ自己破産し、その後も親族に借金を重ねていたという。伸也容疑者の母親が勤めていたスナックの元経営者(76)が証言する。

「伸也夫婦と伸也の両親、祖母の5人が閉店後の午前2時ごろやってきて、『2千万貸してくれ』と頼むんです。祖母は高齢で気の毒に思い、私の自宅を担保に入れ金融会社から2千万円を借りてあげた。借金はその後、家族で7年かけて完済してもらった」

 借金苦の果てに、何が起きたのだろうか。

週刊朝日  2014年5月2日号


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