おやじのソゴヂガラ実行委員長の熊谷浩昭さん。
おやじのソゴヂガラ実行委員長の熊谷浩昭さん。
陸前高田俺っ家で演奏をする熊谷さん(左)と、実行委員会メンバーで映画監督の高橋政彦さん。
陸前高田俺っ家で演奏をする熊谷さん(左)と、実行委員会メンバーで映画監督の高橋政彦さん。

 東日本大震災から3年が過ぎました。dot.では「東北の心意気―つながる笑顔―」と題して、被災地で活動する団体やお店などの情報を集めました。人、もの、こと――東北の魅力を改めてお伝えします。

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「おやじの力を発揮する時が来た!」――三陸沿岸を応援する音楽イベント「おやじのソゴヂガラ」が5月18日、岩手県民会館で開催される。発起人は居酒屋「陸前高田 俺っ家」を経営する谷浩昭さん。

 津波で陸前高田の店と自宅を流された熊谷さんは、その3カ月後に盛岡で店を再開。看板には「陸前高田」と掲げた。復興を志し大漁旗を張り巡らせた店には、陸前高田で営業していた頃の客も集う。「いろんな人に出会うために生きているような気がする」という熊谷さん。東北の新鮮な魚介類や美味しい地酒を取りそろえた俺っ家には、県内外に多くのファンがいる。

 震災から3年。俺っ家には「被災地のために何かできることは?」「何か力になりたい」という思いを抱く人が今も多く訪れる。「復興パワーを燃やして音楽活動を続けている三陸沿岸のおやじたちがいる。その音楽を聴いてもらうことで、互いに明日へのエネルギーとして力強く一歩を踏み出すきっかけになるのでは」と思い立った。

 昨年の夏に実行委員会を立ち上げ、久慈、盛岡、宮古、山田、大槌、釜石、大船渡、陸前高田から、8組のおやじバンドが集結することになった。入場料は1000円とし、個人や企業の協賛を広く呼びかけている。

「沿岸も内陸もタッグを組んで心をひとつに、岩手のパワーを全世界へ発信する」と意気込むおやじたち。東北の美味しい酒や肴を楽しみに、そしておやじパワーに圧倒されに行ってみるのもいいかも!