ほかにも、「コンビニで、友達のおみやげにスナック菓子を買っていく予定」(アメリカ)とか、「いとこに頼まれたハローキティのストラップ」(ドイツ)とか、うーん、何だか消極的。数年前、爆買いツアーで有名になった中国人富裕層のように、物欲がほとばしってる観光客って、いないんかい。

「円安になったといっても、観光客のおカネ使いに影響が出てくるまで、普通、半年以上のタイムラグがある。みんな変わらず慎ましいですよ。ただ、ここのところタイなど、アジアからの観光客が増えたという変化はありますね。それも富裕層ではなくて、バックパックでやってくる若い人たちです」

 浅草にある「サクラホステル浅草」の鎌田智子支配人はそう話す。外国人観光客が多く利用する、1泊2千円台から泊まれるドミトリーを備えたホステル。売っている場所をよく聞かれる人気のおみやげとしては、

「1枚1千円くらいから買える古着の着物や、ラメなどが入った派手なデザインの箸など。日本限定のスナック菓子も人気で、冬場にキットカット(ネスレ日本)の抹茶味がブームになったこともありました」

 その一方で、新たな定番になりつつあるのが、アニメなどのキャラクターグッズだという。

「私も知らないようなマニアックなキャラクターのグッズや、AKBなどのアイドルグッズを求めて日本に来る人は、欧米・アジアともに多い。初音ミクがコンビニとコラボして発売した限定グッズを買うためだけに、日本に来たというアジアの人もいましたよ」

AERA  2013年9月9日号