第29回 ニューオリンズの旋風、ドクター・ジョン |AERA dot. (アエラドット)

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第29回 ニューオリンズの旋風、ドクター・ジョン

文・小熊一実

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 ドクター・ジョンを初めて見たのは、ザ・バンドの映画『ラスト・ワルツ』のなかだ。映画『ラスト・ワルツ』はアメリカのロック・バンド「ザ・バンド」の解散ライブを記録したもので、ザ・バンドとゆかりの大型アーティストたちが多数参加したことでも知られている。

 たとえば、ボブ・ディラン、ニール・ヤング、エリック・クラプトン、マディ・ウォーターズほかにも、多数のミュージシャンが交代でステージにのぼり、ザ・バンドのメンバーがバックを務めた。

 その中の一人に、ドクター・ジョンはいた。

 ピアノを弾きながら歌う《サッチ・ア・ナイト》は、それまで聴いてきたハード・ロックやポップスとは、違った印象をわたしにあたえた。言ってみれば、かっこよかったのだ。

 そこから、わたしの音楽探しの旅がはじまった。

 ドクター・ジョンは、ルイジアナ州ニューオリンズに生まれ、音楽も故郷に根ざした音楽を演奏している。

 最初に買ったアルバムは、『ガンボ』。名盤だ。最初の曲《アイコ・アイコ》を聞いたとき、なぜか、大滝詠一を思い出した。そういえば、似たようなリズムの曲があった、と。

 ヒット曲などではないが、ニューオリンズのご機嫌な音が溢れ出してきた。

 そして、次に購入したのが、『イン・ザ・ライト・プレイス』だ。このアルバムには、映画『ラスト・ワルツ』で見た《サッチ・ア・ナイト》が入っている。

 ホントは、最初からこちらのアルバムを聞きたかったのだが、音楽雑誌などでの『ガンボ』の評価の高さと、ジャケットの裏30cm四方ジャケットいっぱいにあしらわれたハエのイラストで、買いそびれてしまっていたのだ。

 しかし、その中身の音楽は、素晴らしく、ハエのイラストごときで、購入をためらったことを後悔したくらいだ。

 こちらのアルバムのプロデュースとアレンジを、前回紹介したアラン・トゥーサンが担当している。

 その後も、『イン・ア・センチメンタル・ムード』のなかの《メイキン・フーピー!》で、グラミー賞の最優秀ジャズ・ボーカル・パフォーマンス賞を受賞したりと、活躍している。

 おとなの音楽好きには、きっとオススメです。素敵な、一夜を約束します。[次回10/2(水)更新予定]


■東京公演情報
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8585&shop=1

■大阪公演情報
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8586&shop=2


(更新 2013.9.25 )


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プロフィール

小熊一実(こぐま・かずみ)

 1956年生まれ。プロデューサー。このサイトの前身「JAZZ STREET」に引き続き、「Music Street」の企画編集を担当。ジャズ、ロックはもちろん、クラシック、歌謡曲からアヴァンギャルドまで、聴きまくっている音楽狂。音楽以外にも、落語会やロボット・イベント、映画も製作している。ここでは、ジャンルを超えて、趣味に走ったライヴ情報をお届けしたい。補足情報をfacebookに掲載します、見て下さい。https://www.facebook.com/kazumi.koguma

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