妊娠時だけでなく認知症予防にも? 「葉酸」の効果 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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妊娠時だけでなく認知症予防にも? 「葉酸」の効果

週刊朝日#健康

 認知症の予備軍であるMCI(軽度認知障害)の人を対象にした研究もある。10年にイギリスから報告されたもので、MCIの被験者約170人を、葉酸を1日あたり800とる群ととらない群に分け、その後を追跡した。すると、葉酸をとっていた群のほうが脳の萎縮が抑えられていた。

「葉酸は、アルツハイマー型認知症だけでなく、脳血管にも働くことから脳血管性の認知症も予防できる可能性がある。日本人はもっと葉酸をとるべきだと思います」(同)

 香川氏によると、認知症予防で必要な葉酸の摂取量は400。推奨量よりも160ほど多い。これほど多くの葉酸を効率的にとる方法としてすすめているのが、緑茶を飲むことだ。

「例えば、葉酸が含まれる代表的な野菜にほうれん草があります。100グラムで200の葉酸が含まれていますが、葉酸は水溶性なので、ゆでると半分の量に減ってしまうのです。それに対し、緑茶は溶け出した湯を飲むわけですから、効率的。緑茶1杯約100ccで、150の葉酸がとれます」(同)

 この際、いれたてを飲むのがポイントだ。日光に当たると葉酸は分解してしまうからだ。同じ理由でペットボトルの緑茶からは葉酸摂取はあまり期待できない。一方、玉露は日光に当てない茶葉なので、葉酸が多く含まれている。

 高齢者はさらに多めに葉酸をとったほうがいいと、香川氏は言う。高齢者の多くは胃の粘膜が慢性的に炎症を起こす萎縮(いしゅく)性胃炎にかかっていることが多い。そのような状態では、食べものから葉酸を分離して体に取り込むために必要な酵素、ペプシンが分泌されにくいからだ。

「アメリカなど世界76カ国では、葉酸の穀物への添加が法律で定められており、日本でもそれにならった葉酸添加米などがつくられています。普段の食事だけで十分に葉酸をとれない場合は、こうしたものを利用するのもいいでしょう」(同)

週刊朝日  2014年8月15日号より抜粋


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