最低でも2236万円──。妊娠してから子どもが大学を卒業するまで、もっとも学費の安いオール公立校コースを選んだとしても、これだけの子育て費用がかかる。

 アエラはファイナンシャルプランナー横山光昭さん協力のもと、子ども一人の大学卒業までにかかる総費用を、文部科学省の統計や一般財団法人「こども未来財団」が発表した調査研究などから計算した。

 一般に、子育て費用は「養育費+教育費」で計算される。総額は平均で2772万円。項目別で見ていくと、養育費は平均約1214万円。内訳は食事や衣服などの「生活費」と、小遣いやレジャーといった「選択的費用」などからなる。

 気になるのが教育費だ。教育費には、授業料や制服、給食費など学校でかかるコストに加え、塾や習い事など「学校外活動費」が含まれ、総額平均約1559万円と、子育て費用全体の半分以上を占める。

 では、どうやって教育費を捻出すればいいのか。教育費を補う手段で真っ先に挙がるのが奨学金だ。最近は大学が独自に設ける返済義務のない奨学金も増えたが、主流は日本学生支援機構に代表される返済義務のある貸与型だ。貸与型は、子どもに将来の負担を増やすことになり、就職難の今、順調に返せる人ばかりではない。

「最も重要なファクターは、時間を味方につけること」

 先の横山さんはそう言う。大学に入学してからの負担も決して楽ではないが、問題は、大学入学前だ。

 東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)が13年度に行った調査を見ると、私立大学生の自宅外通学の場合、受験から入学までにかかる費用は約211万円。内訳は受験費用(受験料、交通費、宿泊費)と初年度納付金(授業料、入学金、施設整備費)のほか、下宿の敷金・礼金、生活用品購入の費用が占める。自宅通学する場合でも、約153万円。いずれにしても入学前に、乗用車1台分くらいの出費が必要となるのだ。

「200万円近い金額をいきなり用意するのは難しい。『貯め期』と呼んでいますが、時間を味方につけ、お金を貯められる時期にしっかり貯めておくことが重要です」(横山さん)

 一番の「貯め期」は子どもが小学生の時だ。公立の場合、教育費は入学金も授業料も教科書もタダ。食費などの養育費もそれほど必要ではない。子どもにかかる手間も減り、専業主婦も働きに出やすくなる。この時期に将来を見据え計画的にコツコツ貯蓄しておくことが王道。貯蓄の割合は、平均して月の手取りの約17%(6分の1)が理想という。

AERA 2014年4月21日号より抜粋