空気読めない、ケアレスミス多発の「大人の発達障害」に新薬登場?
週刊朝日知的能力には問題ないのに、相手の気持ちをくみ取ることができず、周囲とトラブルを起こしてしまう。成人期にこうした問題を抱える「大人の発達障害」に対し、デイケアの効果、新薬登場が期待されている。 学校の成績は悪くなかったのに、就職すると同僚とコミュニケーションがとれなかったり、取引先との約束を忘れたり...
知的能力には問題ないのに、相手の気持ちをくみ取ることができず、周囲とトラブルを起こしてしまう。成人期にこうした問題を抱える「大人の発達障害」に対し、デイケアの効果、新薬登場が期待されている。 学校の成績は悪くなかったのに、就職すると同僚とコミュニケーションがとれなかったり、取引先との約束を忘れたり...
22歳になるまで障害のあることがわからなかった。いじめ、転校、退学、そして自殺未遂……。周囲に誤解され、戸惑いながらも、努力と感性で生きてきたピアニストが今、大きく羽ばたこうとしている。 なんて幸せそうにピアノを弾くんだろう。1曲弾き終えるたびに、小さな手のひらで自分に、観客に、一生懸命拍手をする...
知的障害または精神疾患がある人が微罪を重ねて何度も刑務所へ行くケースが増えている。受け皿づくりが急務のなか、NPO法人北九州ホームレス支援機構理事長の奥田知志さんは彼らの責任だけを問うのは問題だとこう話す。* * * 1988年から北九州を中心にホームレス支援をしています。炊き出し、居住支援、...
知的障害などがあって犯罪を繰り返す「累犯障害者」の救済の動きが広がりつつある。だが、共通するのは「孤立」や「貧困による生きづらさ」を抱えている点で、刑務所は身寄りのない人々にとって“安住の地”という声もある。 東京都葛飾区の社会福祉法人「原町成年寮」が運営する都内60カ所以上の施設には、知的障害者...
専門家の推計によると、注意欠如・多動性障害(ADHD)を含め、発達障害の人口は5%程度と考えられている。さらに医療や福祉の面では対応が必要な「障害」には至っていないものの、その傾向がある人を含めると、少なくとも10%に及ぶ。 福島県に住む大学生、加山真司さん(仮名・20歳)は小学生のころ、授業中に...
近年、社会的な関心が高まっている「大人の発達障害」。不適応やコミュニケーションの問題で悩み、就労にも課題を抱えるケースが多い。いじめによる被害、ひきこもり、うつや不安障害などの二次的な問題を抱えることも少なくない。山梨県立こころの発達総合支援センター所長の本田医師に話を聞いた。 山梨県出身の鳥飼進...
集団に入ることやコミュニケーションが苦手、興味や考えに偏りがあるなど、発達障害の可能性のある生徒が全国の公立小中学校の通常学級で6.5%に上るという。 言葉が広まる割に発達障害の理解は進まず当事者向けの本は少ない。本書は青年期精神医学が専門の著者が、当事者に向けて、生活や人生が楽になるようにと願っ...
いま、障害を持つ人の雇用をすすめる企業が増えている。 業務用システムを手がける富士ソフトの子会社、富士ソフト企画(神奈川県鎌倉市)に勤める堀越隆之さん(47)は、ソフト会社でシステム作成の仕事をしていた1999年、自宅でくも膜下出血を発症した。 半年近い闘病生活を余儀なくされ、開頭手術を4回した。...
最近、民間企業などで発達障害をもつ人たちの就労を助ける制度改革などがすすんでいる。しかし、障害を持つ人たちには尽きない悩みもある。 例えば、特別支援教育が専門の梅永雄二・宇都宮大学教授は、「学習障害(LD)でも純粋なLDという人は少なく、自閉症スペクトラムやADHDを伴う人もいます」 と話す。アス...
国や民間企業で、そして福祉や教育の分野で。発達障害の人たちの就労をめぐる制度改革が進んでいる。障害の程度に応じて少しずつ。多様な働き方が自立を促す。 千葉県佐倉市の社会福祉法人「生活クラブ風の村さくら」で働く石原慎太郎さん(21)。高齢者の入浴介助などに精を出す。料理が得意で、ホットケーキを焼いた...