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●障害の解明、史実の検証、人気者のパワー、そしてテレビ愛で適時打

 5月21日のNHKスペシャル「発達障害~解明される未知の世界~」は「光の見え方が違うことを映像化して説明したのは画期的」と月間賞に推した旗本委員のほか、「イギリスの商店のようなクワイエットアワー導入なども提起している」との高評価で月間賞に選ばれた。また、1年間ハートネットTVなどほかの番組でも取り上げる発達障害プロジェクトが展開されていて、ETV特集は「“いるんだよ”って伝えたい~横浜・特別支援学級の子どもたち~」を27日に放送。「教育現場や保護者への具体的な示唆が随所に埋め込まれている」ことを評価のポイントとして挙げる作り手らしい感想があった。

 2本目は21日のNNNドキュメント'17「戦争のはじまり 重慶爆撃は何を招いたか」(日本テレビ)で、「あまり知られていない空襲を記録した一次史料による解明はさらに継続してほしい」と、藤田委員から今後の期待が示された。4月29日のETV特集「日本の文化財を守れ~アトキンソン社長の大改革~」には、「文化財保護に向けたメッセージ性は十分あるが、新スタイルを模索したものの他番組のタッチを脱し切れていない印象」との批評も。BS1スペシャル14日放送の「マイケル・サンデルの白熱教室」は、NYのスタジオゆえ米テレビ局が制作したような「トランプ派vs反トランプ派」だったが、日本以外では見られないだろうと言われたのが興味深い。詳細は出田委員長の私評に記されている。

 大半が6月終了の連続ドラマのなかで、最終回を迎えたら推薦したいという評価は以下の2編。「普通の役を演ると普通に良い玉森裕太は今までで一番いい」との声があったTBSの金曜ドラマ「リバース」。もう一つが「大げさになりがちな女子の裏側モノを過剰になりすぎず普通に描き、演じているところがいい」というバカリズム初の原作・脚本・主演の「架空OL日記」(読売テレビ)。

 バラエティでは、NHK「おげんさんといっしょ」が推薦数で一番多く、選評を書いた太田委員は「星野源が時代とリンクして、パワーで成り立たせ、久しくなかったソフィスティケートされた音楽バラエティ」と評して3本目の月間賞に選ばれた。「日本まで来て『探偵!ナイトスクープ』のことしか言わない、しかも幸せそうな聖地巡礼をするドイツ人カップルにテレビへの愛を感じた」とテレビ東京22日放送「Youは何しに日本へ?」を月間賞に推薦した藤岡委員や、「モノマネ芸人がアフレコでやっているという驚きのバラシが面白かった」と、TBS26日放送「水曜日のダウンタウン」の私評を担当した西森委員の詳細も読んでいただきたい。それぞれの委員の私評は『GALAC』8月号に掲載されている。(福島俊彦)

※『GALAC(ぎゃらく) 8月号』より