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「翻訳アプリがあれば、英語を勉強しなくてもいいのでは」 自動翻訳の専門家はどう答える?
「翻訳アプリがあれば、英語を勉強しなくてもいいのでは」 自動翻訳の専門家はどう答える?
写真はイメージ (c)GettyImages  自動翻訳の精度が閾値を超え、さらに高精度化に天井が見えない現在。それでも、英語は中学校で勉強すべきものであり続けるのだろうか。小学校で教える意義は何か、大学では何のために語学を教えるのか。自動翻訳が進化を続ける社会で外国語を学ぶ意義を、自動翻訳研究の第一人者である隅田英一郎氏がその必要性とともに考える。『AI翻訳革命』(朝日新聞出版)から一部抜粋して紹介する。 *  *  * 英語が必要な日本人は限定的  インターネット上に無料でしかも簡単に使える翻訳サービス(グーグル翻訳やDeepLなど)が提供されている世の中で、大人が中学生から頻繁に聞かれる質問である「翻訳アプリがあるから英語を勉強しなくてもいいのでは?」にどのように返事すべきか? 「英語は学習指導要領で必修となっているから勉強しなくてはならない」だと正面から答えたことにならない。文部科学省の施策GIGAスクール構想で、既に小中学校の児童・生徒の手元に端末が渡りインターネット環境の整備を含めて利用が可能となっているので、この質問は今後より頻繁に深刻になる。  英語を勉強する目的が「英語でコミュニケーションができること」ならば、自動翻訳を道具として使えばいいのではないだろうか? 自動翻訳を道具として使って「英語でコミュニケーションできるなら目的が達成できる」ので英語を勉強する必要はないことになる。  そもそも、「英語でコミュニケーションができる」ことはどれだけ必要なことなのだろうか? 英語は現在世界語として世界を席巻していて、多くの国において良い仕事に就くために英語ができなくてはいけないとされ、教育での英語重視と英会話学校の盛況が続いている。日本人の大多数もこの雰囲気に流されているのではないだろうか。前節で見たように、英語学習に必要な時間は2200時間もあり、多くの日本人が時間不足で終わり、結果、「英語でコミュニケーションができない」。時間とお金をかけたのに「英語でコミュニケーションができるという結果が伴わない」ことは日本社会にとって大きな損失だろう。  実のところ、「英語でコミュニケーションができる」必要がある日本人は限定的だ。マイクロソフト日本法人の元社長であり、ビジネスで英語を使ってきた成毛眞による『日本人の9割に英語はいらない』というタイトルの本がある。詳細な根拠は同書に譲るとしてこの9割という数字を借用し若干拡張して、日本人全体を三つの集合に分けてみよう。 (1)一生にわたって英語を使う機会がほぼゼロである日本人の集合が人口の90%を占める。 (2)必要に迫られて仕事で英語を使うことが時々ある日本人の集合は人口の9%になる。 (3)英語が仕事の中心にあり、常時英語なしではやっていけない日本人の集合は人口のたった1%になる(※注1)。  この三つの集合で英語への対応はどうするのが賢明だろう。 (1)海外旅行などで稀に英語の必要があったとしても、他の外国語対応も含め自動翻訳で済ませばよい。2200時間の英語の勉強は不要になる。 (2)多くの日本人は精度・速度で自動翻訳に劣後するので自動翻訳で効率化すればよい。現在の自動翻訳を使いこなすには、中学・高校で文法や語彙の基礎力をつける1000時間はあったほうがいいが、自己研鑽の1200時間はなくてもよい。 (3)高い効率が要請され自動翻訳に頼ると十分な精度・速度が必ずしも確保できないことも想定される(※注2)ので、2200時間かけて英語力を磨くことが期待される。英語のプロならこれは理にかなっている。  自動翻訳を使うことにすれば、(1)と(2)からなる99%の日本人について、英語学習あるいは英語運用に使う時間は不要または最小化される。英語学習に使わず余った時間は他に使える。人口が1億として概算すると、他に使える時間の総和は2088億時間(1億×90%×2200時間+1億×9%×1200時間)と膨大である。 英語の社内公用語化は廃れる  企業活動のグローバル展開のために英語を社内公用語にした企業がたくさんあった。英語と日本語の距離が遠いのでマスターするのに相当な時間がかかることを考えるとコストは膨大であったはずである。会社は社員の英語学習のために時間と予算を割かなくてはいけなかった。  日本人のみの会議まで英語で行うのは非現実的だ。一方で日本人のみの会議がたくさんあるようだと外国人社員との分断は固定化しグローバル化は失敗するだろう。無駄なことに時間を割くのが嫌な有能な社員は離職するかもしれない。デメリットを上回るメリットがあったのであろうか? 少なくとも一部の社員のTOEICスコアは上がったであろうが、企業活動のグローバル展開は想定通り進んだのだろうか? これらの試みが成功したという話は耳にしない。  グローバル展開に英語は不要ということはない。鍵は「社員の」英語力を高めることにあったのだろうか? 英語に関しては今や高精度化した自動翻訳を活用するように舵を切ったほうがよいのではないだろうか? 英語を取り扱う機会があって、その時間が問題であれば、自動翻訳を導入し、その使いこなす方法を教育するのがよい。第1章で紹介した商社社員の事例は取り入れるべき成功事例だ。自動翻訳を使うときのコツを教え、誤訳を見逃さないための手段やこれに必要な範囲の語学力をつけるのに、時間も費用もさしてかからない。  外国人を社員に迎えたいのであれば、社内の手続きや書類を英語化するのが第一歩であろう。このコストは大してかからない。足りない部分は自動翻訳とそのリテラシー教育でカバーできる。 ○隅田英一郎 (すみた・えいいちろう)/国立研究開発法人情報通信研究機構フェロー。一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会会長 注1)ここでは(1)の残りの10%のうち9割も常時英語漬けということはなく英語のニーズが相対的に希薄な割合を同じ9割と仮定して(2)を9%とした。 注2)コンピューターを媒介したらまどろっこしいと感じることもありうる。快適なコミュニケーションのためには、自らの語学力を改善することに大いに意味がある。そのときにかけるコストの問題である。語学に向いている人はコストが小さい、そうでない人はコストが大きい。筆者は快適性とコストのバランスを個々が判断することに異論はない。
AI翻訳
dot. 2022/11/16 06:00
ぐっちー「不正まみれのスルガ銀、持ち上げた森長官の罪は大きい」
ぐっちー ぐっちー
ぐっちー「不正まみれのスルガ銀、持ち上げた森長官の罪は大きい」
ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中 (c)朝日新聞社  経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。 *  *  *  偶然なのかどうなのか、レオパレス21とタイミングを一にして出てきたのがスルガ銀行事件であります。  ま、地方銀行は相応に公的な役割を担っていることもあり、こちらの方がインパクトが大きいかもしれません。恐らくこのスケールの銀行が破綻して日本経済がどうにかなることはないのですが、俺の地元の銀行もそうかもしれない、と疑心暗鬼にさせられるという意味では影響は大きいかもしれませんね。得てしてこういうところから取り付けが起こり、監督官庁は実は何もできないことが北拓や日債銀の破綻時にも実証されておりますしね。  2月13日、共同通信がこう報じていました。 「スルガ銀行の行員がデート商法詐欺まがいの行為に関与し、個人向けローンを融資していた疑いがあることが13日、関係者の話で分かった」  美人局(つつもたせ=男性のこともある)がデートし、思わせぶりな言動をとり、その気にさせた相手に「あなたと一緒に住むための家が欲しい」とか「二人の将来のことを考えて利回り物件を購入しよう(不動産投資をしよう)」とか言って不動産を購入させ、スルガ銀行でローンを組ませ、スルガは実績欲しさに審査がばがばの融資を行う、という実に元も子もない話なわけですね。  まあ、この美人局がスルガ銀行の行員だったなんていうとまた別のおかしみがあるわけですが、ポイントは、こんなやり口で融資を積み増していたスルガを、収益モデルとして見習え!と檄を飛ばしていた森信親前金融庁長官の存在であり、更にオーナーである岡野光喜前会長が経営の天才とか、お手本とか言ってメディアに取り上げられていたことでしょう。経営の天才の実績は詐欺話といい加減な融資で築き上げられていて、それに金融庁長官がお墨付きを与えていたわけですから、笑えない、というレベルを超えて、もはやジョークです。  とくに週刊現代は岡野氏の提灯記事にご執心で、こんな記事まで出しています。 「給料地銀トップ!スルガ銀行『結果につなげる経営会議』はここが違う/地銀壊滅時代に5期連続の最高益更新」(2017年9月22日更新)  17年9月といえば、既にスルガは怪しい……と様々な調査などが始まっていたはず。この時期にスルガの経営はすばらしい、という記事を出す度胸もすごいもんですが、記事中でスルガをべた褒めしている元社外取締役の成毛眞氏や、経済評論家の佐高信氏などは、この記事を読んで大丈夫だと信じた顧客に対して、どう責任を取るつもりなんでしょうかね。もてはやした前金融庁長官や専門家の罪は大きいし、それを増幅したメディアの責任も極めて大きいと思います。  改めて、資産は自己責任で守らねばなりません。 ※AERA 2019年3月4日号
ぐっちー
AERA 2019/03/03 07:00
定年まで待つな!
定年まで待つな!
<老後に野垂れ死にたくなければ、一刻も早く会社を去れ>  いきなりこれだ。成毛眞『定年まで待つな!』はもはや未来のない日本の現状を踏まえ、40代、50代のミドルエイジに来たるべき老後の迎え方を説いた本。  現在の40代が高齢者になる頃には年金の給付額は激減し、社会保障制度は崩壊し、医療や介護の自己負担率は上がり、<老後に潤沢な資金をもっていなければ、リアルに野垂れ死ぬ>。そうならないためにいまから手を打て、それが本書のコンセプトである。 <いまの会社をとっとと辞めて、長い間、稼ぎ続けられる職場を見つけ出す>のが、とにもかくにも第一歩。といっても、いまから資格取得を目指すのは無駄である。著者が勧める転職先のひとつは地方、もうひとつは海外だ。  地方都市なら<おすすめは、経営者が年老いていて、若い後継者どころか、中堅社員がほとんどいないような会社>である。廃業する中小企業の5割は黒字なのに後継者がいないために潰れている。そういう会社は経験豊富なミドルエイジを喉から手が出るほど欲しがっている。たとえば温泉旅館、造り酒屋、あるいは食品メーカー。ダイヤの原石みたいな老舗の立て直しに成功すれば、シンデレラストーリーも夢ではない。  海外ならば、狙い目はインドネシア、タイ、マレーシア、ベトナムなど、東南アジアの新興国だ。日本は他国より優れていると思うのは大間違い。経済成長著しい新興国には多様な転職先がある。<語学は後回しでいい。さっさと海外で働いてしまえ>  副題は「一生稼げる逆転のキャリア戦略」。ま、東京の大企業に勤める人のための本ではある(いますぐ野垂れ死にしそうな人はどうすんだ?)。とはいえ、しょぼくれた話題ばかりが先行する昨今、妙に元気づけられるのも事実である。逆転の発想が必要なことだけはよくわかった。<持ち家はいますぐ売ってしまえ>は至言かもしれないな。持ち家は資産どころかむしろ負債だ。だよね。いまや日本は空き家大国だもんね。 ※週刊朝日  2018年11月30日号
今週の名言奇言
週刊朝日 2018/11/21 10:30
成毛眞が明かす「孫へのプレゼント」がビジネスチャンスになるワケ
成毛眞が明かす「孫へのプレゼント」がビジネスチャンスになるワケ
...がビジネスチャンスに?(※イメージ写真) 成毛眞さん(撮影/大嶋千尋)  人工知能(AI)の普及で大動乱の時代を迎えつつある今、これから生き残っていける人材は「理系脳」の持ち主であると、成毛眞は著書『理系脳で考える』で明かしている。文系でも技術が苦手な人でも「理系脳」になれば、ビジネスチ...
シニア朝日新聞出版の本
dot. 2017/11/06 07:00
「顔認識」機能はここまできた! 成毛眞が語る“驚くべき未来”とは
「顔認識」機能はここまできた! 成毛眞が語る“驚くべき未来”とは
...べてが顔認識で管理される時代は遠くない? 成毛眞さん(撮影/大嶋千尋)  人工知能(AI)の普及で大動乱の時代を迎えつつある今、これから生き残っていける人材は「理系脳」の持ち主である、と成毛眞は著書『理系脳で考える』で明かしている。文系でも、技術が苦手な人でも、「理系脳」になるために知っ...
朝日新聞出版の本読書
dot. 2017/11/02 16:00
なぜガラケーでなくスマホなのか? 成毛眞が明かす「知らなきゃ出遅れる」最新技術
なぜガラケーでなくスマホなのか? 成毛眞が明かす「知らなきゃ出遅れる」最新技術
...脳になるための第一歩だ(※イメージ写真) 成毛眞さん(撮影/大嶋千尋)  人工知能(AI)の普及で大動乱の時代を迎えつつある今、生き残っていくためには「理系脳」を持つ必要があると、成毛眞は著書『理系脳で考える』で明かしている。文系でも、技術が苦手な人でも、「理系脳」になるために知っておき...
仕事朝日新聞出版の本読書
dot. 2017/10/31 16:00
何を話すかよりも何を話さないか… 成毛眞氏がすすめる「理系脳」とは?
何を話すかよりも何を話さないか… 成毛眞氏がすすめる「理系脳」とは?
成毛眞さん(撮影/大嶋千尋)  今、時代は人工知能(AI)の普及で大動乱の時代を迎えつつある。そんな中、どんな人材が生き残っていけるのか? そのカギは、あなたが「理系脳」の性質を持っているか否かにかかっている。元マイクロソフト社長・成毛眞が著書『理系脳で考える』で新しく提案した「理系脳」の持ち主とは、どんな人物なのだろうか? *  *  *  理系脳の持ち主は、根拠のない万能感に溺れることはない。自分が世界を変えられると妄想することもない。自分がSNSに何かを書き込めば世界を動かせるとも、もちろん思っていない。ただし、この分野でならばこの程度のことはできるのではないかと冷静に分析し、それに取り組むことはできる。裏を返せば、自分の力ではどうにもならないと思っていることに関しては、言及しないどころか無関心だ。  一方で文系脳の持ち主は、自分とは無関係のことに興味津々だ。アベノミクスは正しかったかそうでなかったかを論じたり、魚の仲買人でもないのに築地市場の移転問題について延々と持論を述べたり、西の方の学校法人で起きている出来事に難癖を付けてみたりする。もちろん、この世の中、この国で起きていることだからまったくの無関係というわけではない。しかし、その人にとって国の経済政策や築地市場や森友学園、加計学園で起きていることは、それほど重要なことなのだろうか。その発言は、どれだけ影響力や意味を持つものだろうか。  たとえば、ある英単語をいつもパソコンで間違ったスペルで入力してしまうとする。これを解決するにはどうしたらいいか。  真面目なだけの人なら、正しいスペルが身につくまで、100回でも1000回でも、キーボードを叩いて暗記しようとするだろう。また、文章を書き終えてから目を皿のようにして間違っていないかチェックをするだろう。    しかし、単なる真面目にはとどまらない人なら、間違ったスペルで入力しても、正しいスペルが表示されるように設定を変更したり、その単語に限らず、辞書に載っていない単語が入力されたら間違いの可能性を指摘する仕組みにたどり着いたりするかもしれない。今使われているスペルチェックの仕組みも、こうやってできてきたはずだ。  仕組みよりも根性で問題を解決しようとしたり、スペルミスをなくすことよりも世界平和を実現させるほうが重要であり自分はそこに関与できると夢想したりする人、つまり文系脳の持ち主には、こういったイノベーションは無理だ。  得てして、世界を変えようと鼻息の荒い人よりも、目の前の課題をクリアしようとしている人の方が、あっさりと世界を変える。  世の中を見てみると、これはという打ち込めるものを持っている人は、政治や経済の話題にはほとんどコメントしていない。話が食べ物や天気に終始することもない。世界平和を願うにしても、自分ならどんなやり方でそれに貢献できるかを知っていて、そこに集中している。自分の影響力はどの分野で最大限に行使できるかを知っているから、無関係の分野、言及しても影響力を及ぼせない分野での言論に時間を使わない。    テレビのコメンテーターたちを見るとそれがすぐわかる。脳科学者、マーケッター、俳優、弁護士などが多数出演しているが、そのほとんどの人は本業で大成していない。    理系脳の持ち主は、何について話すかと同じくらい、何について話さないかを明確にしているのだ。
朝日新聞出版の本
dot. 2017/09/17 16:00
成毛眞「刹那主義に生きろ」 AI時代を生き残るための“理系脳”の鍛え方
成毛眞「刹那主義に生きろ」 AI時代を生き残るための“理系脳”の鍛え方
...、旅行…なんでもいい(※イメージ写真) 成毛眞さん(撮影/大嶋千尋)  今、時代は人工知能(AI)の普及で大動乱の時代を迎えつつある。そんな中、どんな人材が生き残っていけるのか? そのカギは、あなたが「理系脳」の性質を持っているかにかかっている。元マイクロソフト社長・成毛眞が著書『理...
dot. 2017/09/02 07:00
9月号書評サイト「HONZ」代表 成毛眞 Naruke Makoto他人の失敗を笑う“文系脳”が日本を滅ぼす
9月号書評サイト「HONZ」代表 成毛眞 Naruke Makoto他人の失敗を笑う“文系脳”が日本を滅ぼす
 今年8月、宇宙ベンチャーのインターステラテクノロジズが小型ロケットの打ち上げを挙行した。残念ながらエンジンが緊急停止し、ロケットは宇宙空間に到達しなかった。  この事実を“失敗”と受け止めるのは文系脳、“成功”と受け止めるのは理系脳の持ち主だ。詳しくは後で触れるが、理系学部出身者にも文系脳の持ち主はいるし、文系学部出身者にも理系脳の持ち主はいる。  目標としていた宇宙空間に到達しなかったのだから、目標は未達ということになる。失敗を主張する人のよりどころはここにあるのだろう。一方で、成功と受け止める人は何を見てそう判断しているのかというと、打ち上げを試みたという事実である。目標は達成しなかったが、実際に打ち上げてみて初めてわかったことはあるだろうし、打ち上げてみなければ気付けなかったこともあるだろう。入念なシミュレーションを経ていても、それでも、実際にやってみないとうまくいくかどうかがわからないのが科学だ。だから、この結果を“成功”と受け止めるのは、少し違うかもしれない。この結果は“当たり前のこと”なのだ。  トーマス・エジソンは天才の条件を「99%の努力と1%のひらめき」としているが、これは、うまくいかなくて当たり前という意味だ。一度や二度の挑戦では、うまくいくはずがない。科学の世界にビギナーズラックはない。実験は、未知の食材と調味料で料理にチャレンジするようなもの。最初から最高の結果は手に入らない。だからコツコツと、少しずつ実験の条件を変えながら、数をこなしていればいつかベストを探り当てられるはずだと信じて取り組み続ける。うまくいくまでの繰り返しが努力であり、条件を変えるときの勘どころがひらめきだ。大抵の人はベストに到達する前に諦めてしまう。  私は今回の著書『理系脳で考える』で、理系脳をこう定義した。  (1)新しいものに興味がある・変化が好き/(2)刹那主義で未来志向/(3)コミットの範囲が明確/(4)コミュニケーションが合理的  新しいものに興味があり、変化が好きな人は、宇宙ベンチャーの挑戦にワクワクすることはあっても、どうせうまくいかないなどと陰口をたたくことはないだろう。むしろ、今よりももっと気軽にロケット打ち上げが可能になる未来に夢を抱くはずだ。そもそも、陰口をたたいたところで打ち上げ実験の結果にはなんの影響も与えない。まさに外野の戯(ざ)れ言だ。もしもなんらかの理由で打ち上げを阻止したいのであれば、テポドンを打ち落とす迎撃ミサイルのようなものを開発すればいい。実際にはそれだけのスキルがあるのなら、媚びたり上から目線になったりすることなく、協力を申し出るはずだ。  そう考えられる人が、理系脳だ。  なぜ私が理系脳・文系脳という分類をするかというと、世で言う理系・文系の区別に意味がないからだ。一般的に、理系と言えば理系学部、たとえば、理学部、工学部、医学部などの出身であることを、文系と言えば文系学部、文学部、法学部、商学部などの出身であることを指す。そしてその理系・文系の違いが、就職先や就く職種、生涯賃金や、今後ますます普及するAIやロボットに職を奪われる比率の違いに直結するかのように喧伝されている。  しかし、それは違う。大学の4年間で何を専攻したかより、4年間よりもずっと長い人生のなかで、どんな心構えで科学に接するかが、端的に言えば、就職先や就く職種、生涯賃金、失業率を左右するはずだ。私はもちろん、理系脳の持ち主は、職をAIやロボットに奪われず高い生涯賃金を手に入れられると確信している。  ここで「自分は文系脳かもしれない」と肩をがっくり落とす必要はない。理系脳はつくれるからだ。数学や物理にいい思い出がない人でも心配は要らない。この本のために行ったアンケートでは、多くの人が「小学生の頃は算数が好きだった」と答えている。ところが学校教育を受けるにつれて、数学嫌い・理科嫌いが増えていく。  昨今、大人のランニングやジム通いがブームだが、その理由は、健康への関心が高くなったせいだけではないだろう。同級生と比べられ、苦手意識を植え付けられた児童や生徒が大人になり、何かのきっかけで、理不尽な思いをすることなく、純粋に体を動かす楽しさを知ったことが大きいと思う。  それと同じだ。まだ間に合う。本当は数学や理科が好きだった人は、今からでも理系脳を取り戻せる。では、どうしたらいいか。それを商学部という文系学部出身の私ならではの視点でまとめたのが、この一冊だ。
朝日新聞出版の本
著者から 2017/09/01 10:30
あなたはどっち? スマホや携帯電話でわかる「理系脳」と「文系脳」
あなたはどっち? スマホや携帯電話でわかる「理系脳」と「文系脳」
...は「文系脳」の証拠?(※イメージ写真) 成毛眞さん(撮影/大嶋千尋)  今、時代は人工知能(AI)の普及で大動乱の時代を迎えつつある。そんな中で、どんな人材が生き残っていけるのか? そのカギは「理系脳」にあるという。元マイクロソフト社長成毛眞が、著書『理系脳で考える』で明かした、「理...
朝日新聞出版の本読書
dot. 2017/08/26 07:00
成毛眞が明かす AI時代に生き残るためのたった一つの条件
成毛眞が明かす AI時代に生き残るためのたった一つの条件
成毛眞さん(撮影/大嶋千尋)  今から10~20年後、約半分の職業が人工知能(AI)に取って代わられる時代が来るという。AI時代という、パソコンの登場以来の大きな変化に乗るためのカギは“理系脳で考えられるかどうか”にある。自らも文系出身だった元マイクロソフト社長・成毛眞が説く理系脳とは? 最新刊『理系脳で考える』でその一部を明かしている。 *  *  *  2030年には、日本の労働人口の49%がAI(人工知能)やロボットに代替される。野村総研が2015年にまとめたこのレポートはあちこちで波紋を広げている。2030年といえば、2017年の今からたったの13年後。現在40歳の人は53歳で、まだまだしっかり働き、しっかり稼がなくてはならない時期だ。それなのに半分近くの人の職がAIやロボットに奪われるというのだから、来たるべき未来に震える人もいるだろう。  あなたが49%の側になるか51%の側になるかは、今現在、どんな仕事に就いているかで決まるわけではない。また、理系出身であるか文系出身であるかで決まるのでもない。  この二つを隔てるのは、理系脳であるか文系脳であるか、これだけだ。  理系脳とはすなわち、これからも急速に変化する科学や技術の分野にキャッチアップできる柔軟性と進取の気性を併せ持っていることだ。  ドッグイヤーという言葉がある。犬にとっての1年は人間の7年に相当することから、ほかの分野に比べて7倍速といえるくらい急速に進化する分野を表現するのに使われる。私がマイクロソフトにいた頃のIT業界はまさにドッグイヤーだった。  そして今、AIやロボット、センシング、ビッグデータ解析、再生医療などの分野はドッグイヤーなど比ではない速度で変化している。今日の常識が明日には時代遅れになっていても不思議でないこれらの分野では、過去の蓄積だけでは仕事ができない。一見、AIともロボットとも無縁に感じられる分野でも同様だ。  こう断言できるのは、いま起きていることは私が過去に見てきたことの再現だからだ。かつて電子計算機は大量の計算をしたい特殊な人たちのものだった。人類の大半には、電子計算機など縁遠い存在だったのだ。ところが、電子計算機ではなくコンピュータと呼ばれることが増え、個人が手軽に使えるパーソナルコンピュータ(パソコン)と呼ばれるジャンルが登場すると、それまでは電子計算機とは無縁だった職場へのパソコンの導入が始まった。  そのときに「おれはこういう機械は嫌いだ」と嘯いていた人たちが職場で厄介者扱いされるようになり、あらゆる職場でパソコンが当たり前のように使われるようになるまで15年も経たなかった。  AIやロボットについても、パソコンで起きたのと同じような現象が起こるだろう。ただ、まったく同じではない。あの頃よりももっと早く、AIやロボットは、どんな分野の仕事をしている人にとっても当たり前になる。科学、そして技術の進化は加速しているからだ。それに置いて行かれたくなければ、それなりのスピードが求められる。だからこそ、理系脳が必要なのだ。  理系脳の持ち主には、理系学部で学んだ人も、文系学部で学んだ人もいる。理系学部で学んだからといって、理系脳とは限らない。  もう少し詳しく野村総研のレポートを見てみると、そこには「代替可能性が高い100種の職業」と「代替可能性が低い100種の職業」もまとめられている。  私の目には、「代替可能性が高い100種の職業」、すなわちAIやロボットに奪われる仕事は、ありふれた言い方をすればクリエイティブではなく、「代替可能性が低い100種の職業」、これもありふれた言い方をすればクリエイティブということだ。同じ感想を抱く人も多いだろう。  これをふまえると、私の目には、クリエイティブな仕事に就いている理系脳の持ち主は安泰に映る。新しいものに貪欲に触れ、消化し、自分のものとしていくだろう。  一方で最も危険なのは、クリエイティブではない仕事に就いている文系脳の持ち主だ。  クリエイティブな仕事をしている文系脳と、クリエイティブではない仕事をしている理系脳はいい勝負をするかもしれないが、後者に軍配を上げたい。なぜなら、理系脳でありさえすればクリエイティブな仕事に転じることはそう難しくないからだ。そして、文系脳でありながらたまたまクリエイティブな職業に就いていた人から、AIやロボットに負けじと仕事を奪えばいいのである。  しかし、文系脳の持ち主も恐れることはない。じつは理系脳は今日から、たいした努力をしなくても、自分の力で手に入れることができる。文系の教育しか受けてこなかった人も恐れることはない。商学部出身の私が言うのだから間違いない。  さあ、文系学部出身者も理系学部出身者も、サバイバルのために理系脳を手に入れよう。 ※野村総合研究所「国内601種の職業ごとのコンピューター技術による代替確率の試算」NRIとオックスフォード大学オズボーン准教授、フレイ博士の共同研究。本試算はあくまでもコンピュータによる技術的な代替可能性の試算であり、社会環境要因の影響は考慮していない
朝日新聞出版の本
dot. 2017/08/18 16:00
病院が東京から破綻していく理由 上昌広VS成毛眞対談
病院が東京から破綻していく理由 上昌広VS成毛眞対談
...話題は多岐にわたった(撮影/加藤夏子) 成毛眞(なるけ・まこと)/1955年生まれ。HONZ代表、インスパイア取締役ファウンダー。元マイクロソフト日本法人社長(撮影/加藤夏子) 上昌広(かみ・まさひろ)/1968年生まれ。東京大学医学部卒、医学博士。東大医科学研究所などを経て医療ガバ...
健康病気
AERA 2017/06/07 07:00
アマゾンが“主婦・主夫”になる日 「家事革命」はすぐそこに
アマゾンが“主婦・主夫”になる日 「家事革命」はすぐそこに
朝から晩まで。「全力」で取り組めば、やることに際限はない(撮影/写真部・松永卓也)  家事は生きること──だが今の日本では時に“苦役”だ。家事をやらない男、やらないことにうしろめたさを感じる女。情報化社会に長時間労働が、家事負担をメタボに膨らませる。自分たちの手元に家事を取り戻そう。まずは、いまのメタボ家事から逃げてみよう。 *  *  * 「Add tomato!(トマトが欲しい)」  そうつぶやいてから数時間後、あなたの手には、トマトがある。家から一歩も出ることなく。  今年1月、米ラスベガスで開催された最新家電・テクノロジーの見本市・CESでひときわ注目を集めたのが、この音声認識機能つき冷蔵庫だ。韓国の大手家電メーカー・LG電子とアマゾンが共同開発した。人間の声を認識し、その指示に従う音声アシスタント機能を開発したのは、なんとLGではなくアマゾンだ。その名も「Alexa(アレクサ)」。冷蔵庫とショッピングが直結することで、私たちは買い忘れのストレスやレジに並ぶ時間から解放されるのだ。 ●お米がなくならない?  アマゾンは今、家事の現場を大きく変えようとしている。  その一つが日本では昨年12月に発売された、日用品を1クリックで注文することができる「Amazon Dash Button(アマゾン ダッシュ ボタン)」だ。あまりの斬新さのためか、2015年3月末に米国で発売された当時は「エイプリルフールか?」と騒がれたが、米ユーザーは拡大し続け、商品も200種類以上にまで増えている。  さらに「Amazon Dash Replenishment(アマゾン ダッシュ リプレニッシュメント)」に至っては、1クリックさえ必要としない。商品がなくなりかけると自動で再注文する魔法のようなクラウドサービスだ。米国ではブラザーと提携し、インクを自動発注するプリンターを販売、人気を博している。こうしたサービスが威力をより発揮するのが、消費量を忘れがちな商品だろう。日本ではアイリスオーヤマが、炊飯回数や量を検知しコメが払底する前に自動で発注する炊飯器を開発中だ。  他にも三菱レイヨン・クリンスイでは、フィルターを通った水の量をもとに、これまで分かりづらかったカートリッジの交換時期をスマートフォンのアプリに通知し、購入できる浄水器を年内に販売予定だ。  生活必需品など、消費者が購入に思い入れをあまり持たない品を「低関与商材」という。ダッシュボタンやダッシュリプレニッシュメントは、カートリッジや洗剤などの低関与商材を1クリックや自動再発注でより「無意識に」購入させる仕組みなのだ。書評サイトHONZ代表の成毛眞さんは、これらのサービスが生まれたのは当然だという。 ●家事も低関与生活へ 「消費者が低関与商材を買うかどうかは広告、特にテレビCMによって決まると言われています。テレビ離れが進んだことで、マーケティングに惑わされない人が増えてきたんですよ。すると気づくんです、洗剤の種類によって洗い上がりに差なんか出ない、洗剤はわざわざ選ぶべきものじゃないって」  これは米国ではすでに起きている現象だ。テレビから日用品や消耗品のCMが減り、店舗で商品を選ぶ楽しみを見いださなくなった消費者は、家でボタンを「ポチる」。ボタンの電池が切れた後も自社製品を選んでもらうため、メーカーはアマゾンに広告を出し続けるだろう。すべてがアマゾンのプラットフォーム上で繰り広げられる「ダッシュボタン戦争」が起きるのは5年後だと成毛さんは予測する。  そしてこの消費行動の変化は、買い物だけではなく家事全体の、いやライフスタイルそのものの価値観を変えるという。 「どうでもいいや、という低関与の閾値が上がって、消耗品の買い物だけじゃなく家事全体を適当で良しとする“低関与生活”に移行していくはずです」(成毛さん)  乾燥機NGの洋服は買わない。昼食はコンビニのおにぎりやカップ麺で済まそう(低関与)、その代わりに週末のディナーはじっくり時間もお金もかけよう(高関与)、という具合だ。 ●「家の中」の技術革新  そんな私たちの価値観の変化を後押しするように、アマゾンをはじめ、グーグル、マイクロソフト、フェイスブック……世界をリードする企業が競って「家の中」でイノベーションを起こそうとしている。特に注目されるのが前述した音声コマンド「アレクサ」だ。冒頭のCESでは冷蔵庫のほか、声で作動する洗濯機やテレビなどアレクサを塔載した700もの製品が発表され、家電を声で操作する時代の到来を印象づけた。音声コマンドは前出の企業をはじめ、日本でもLINE、ヤフーとソフトバンクなどが開発中だが、アマゾンが一頭地を抜くのは、アレクサを公開して企業に提供していることだ。iPhoneが他社制作のアプリによって急成長を遂げたように、アレクサには今も日々新しい機能が生まれ続けている。  アレクサの機能をシンプルな筒型デバイスに閉じ込めたのが「Amazon Echo(アマゾン エコー)」だ。寝室、リビング、玄関など部屋ごとに置いている人も多いそうだが、最も利用率が高いのがキッチンだという。食材の注文はもちろん、タイマーをセットしたり、レシピを読み上げてもらったり、手がふさがりがちな料理中もアシストしてくれる。調査によれば、最近は女性の購入者が増えており、IT機器に不慣れな50代以上にも支持されている。もはや音声アシスタント非対応家電=アマゾン非対応家電は売れなくなるとさえ言われている。  エコーは日本でも年内に発売されると噂される。しかし前出の成毛さんは、iPhoneのSiriのような音声アシスタント機能が日常になじんでいない日本で普及するのか疑問視する。  そもそも日本の家電は海外のそれとは異なる発展の仕方をしてきた。アマゾンダッシュボタン担当ディレクターのダニエル・ラウシュさんは、開発の目的を「顧客の手間や時間を省くこと」だと言い切る。確かにダッシュボタンもアレクサを搭載した家電もすべて“家事からの解放”、つまり時間の短縮や効率化を目指しているように見える。  一方、日本で愛される家電は“高クオリティー”に仕上げてくれるものだ。冷蔵庫に求めるのは音声認識機能なんかじゃなく、鮮度が落ちない野菜室や、解凍せずに食材を切れる冷凍室なのだ。炊飯器だって、コメが自動発注されるものより、土鍋でふっくら炊いたような仕上がりに惹かれるし、何より備蓄をデータで管理されるより、自分でやりくりしたいという人が多い。家電で経済発展を遂げてきた日本から、ルンバが生まれなかった一因には、こうした背景もあるだろう。 ●「手放せない」日本人 「日本の消費者はかなり特徴的」  米国在住の投資家でIoTに詳しいスクラムベンチャーズ代表の宮田拓弥さんが分析するように、欧米と日本には、こうした家事文化の違いがある。  宮田さんは「将来は消耗品の補充が必要なすべてのデバイスにダッシュリプレニッシュメントが搭載されるようになる」と予測するが、日本向けには、再発注の際にいくつか選択肢を設けるなどのアレンジが必要なのでは、と見る。日本の消費者は、家事を自分の手に残しておきたいという気持ちが強いのだ。  記事中で紹介したデバイスはAI技術の賜物だ。しかし一方で、アマゾンはさらにその先まで見据えている。いま本拠地の米国で最も力を入れているといわれるのが「Amazon Home&Business Services(アマゾン ホームアンドビジネス サービス)」だ。部屋の掃除など一般的な家事代行からバスケットゴールの組み立てなど米国らしいものまで幅広いサービスがある。テクノロジーではなく、「人」の力で家事を助けるのがポイントだ。 「アマゾンが蓄積してきたビッグデータをオンラインやAIなどバーチャルではなく、リアルにも活用しているのが肝。日本的にいえばサザエさんに登場する三河屋のサブちゃんが『こんなこと困っているでしょう? あれもついでに持ってきましたよ』というイメージ。ウェブ上のレコメンド機能のようなことが現実でもできるようになるのではないでしょうか」(宮田さん)  アマゾンが見るのはテクノロジーから出発し人によるサービスを補完して、家事から永久解放される未来。だが、日本には家事に対する「高関与」文化が根強く残る。この“黒船”襲来が、私たちの家事観にどんな変化をもたらしていくのだろうか。(編集部・竹下郁子) ※AERA 2017年2月13日号
家事
AERA 2017/02/06 16:00
有意義な情報を得る、賢い街の歩き方とは
有意義な情報を得る、賢い街の歩き方とは
 日々、私たちはパソコンやスマホに触れ、それらが発信する多くの情報、あまりに多過ぎて処理し切れないほどの情報に浸った生活を送っています。 それらのなかには、自分にとって本当に必要な情報でないものも......取捨選択をしながらうまく付き合っていかなければ、情報を得るつもりが、時間だけを失ってしまっていたという状況にもなりかねません。 かつて日本マイクロソフト株式会社代表取締役社長をつとめ、現在は早稲田大学ビジネススクールで客員教授としても活躍中の、成毛眞さんは「自分の時間を奪うだけの情報は徹底的に捨て、遠ざけ、触れない」ように心がけているといいます。 そんな成毛さんの新著『情報の「捨て方」』では、情報過多な世の中において、時間のムダとなってしまわない有意義な情報の集め方、選び方、活用のしかたを指南してくれます。 情報を入手するというと、本や雑誌、新聞、テレビやネットといった方法を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、これらはあくまで情報入手の一手段。たとえば街を歩いているときにも十分に情報を得ているのだと、成毛さんは指摘します。「街は情報に溢れています。どこにどんな店がある、どんな物を売っている。新しく店ができた。どんな物を売りそうだ。看板が新しくなった。今度はこんな映画をやるらしい。自動販売機のラインナップが変わった。桜の蕾が色づいてきた。行き来する人に半袖姿を増えた。こういったことはすべて、情報です」(同書より) そして街を歩くとき重要なのは、ただ何気なしに漫然と歩くのではなく、観察する目を意識的に持って歩くという点。 たとえば、ビジネス街を歩くときには新聞記者や刑事の気持ちで、あるいは住宅街を歩くときには不動産業者の気持ちで歩き、「街並み、歴史、住んでいる人たち、地盤の良し悪しなどに思いを馳せ、この場所にマンションを建てたら、どんな折り込みチラシを作って宣伝するかを想像」(同書より)してみることを成毛さんはすすめます。 こうした視点を持ちながら歩くことにより、同じ風景を見るにしても、得られる情報は変わってくるのだといいます。さらに、同じ道やいつもの街を歩くにしても、観察する目を持たずに歩いてばかりいると、知らず知らずのうちにアンテナが鈍り、物事におけるささやかな変化を見逃すことにも繋がってしまうのだと危惧します。 情報を浴び続けるあまり、何が重要なのかわからなくなってしまった方、SNSに疲労してしまっている方、情報との向き合い方を、本書を通じて見つめ直してみませんか?
BOOKSTAND 2015/05/21 07:30
「歌舞伎フェイスパック」が大ヒット、ところで"隈取"ってナニ?
「歌舞伎フェイスパック」が大ヒット、ところで"隈取"ってナニ?
 今月、12月12日(金)に、「歌舞伎フェイスパック~寿~」が発売されることが話題を呼んでいます。歌舞伎俳優の市川染五郎さんが監修する「歌舞伎フェイスパック」シリーズは、歌舞伎の"隈取(くまどり)"をパック上に再現したビジュアルが人気となり、売り切れ続出の人気商品。 第2弾となる新作では、「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」、「操り三番叟(あやつりさんばそう)」など、歌舞伎のおめでたい演目をモチーフにしています。パックを装着した姿を写真に撮り、SNS上にアップする人も続出するなど、現代ならではの楽しみ方があるようです。 いまやフェイスパックになるほど、日本を代表する伝統芸能としておなじみな歌舞伎ですが、実際に観たことがある人となると、少ないのではないでしょうか? 学生時代に、芸術鑑賞教室や修学旅行などで、1回は歌舞伎を観る機会があっても「つまらなくて寝てしまった」「セリフが聞き取れず、ストーリーがさっぱりわからなかった」という感想を持つ人も多いのだとか。 そんな歌舞伎ビギナーや「食わず嫌い」な方々にこそ、手に取って頂きたいのが、書評サイト「HONZ」代表の成毛眞(なるけ まこと)さんが執筆した、本書『ビジネスマンへの歌舞伎案内』。実は、著者の成毛さんも、「歌舞伎はつまらない」と感じていた観客の1人でした。 初見物の際は退屈で仕方なく、まるで拷問のように感じたという成毛さんですが、満席の客席に衝撃を受けます。これだけ大勢の観客を夢中にさせる歌舞伎の面白さとはなんなのだろうか、そして、自分にはなぜその面白さが理解できないのか、と。それから歌舞伎座に通い詰めるようになった成毛さんの歌舞伎案内は、初心者目線でわかりやすく、今日から役立つ小ネタが盛りだくさん。 たとえば、冒頭でご紹介したパックの"隈取"とは、歌舞伎ならではの化粧方法で、登場人物の性格を表すもの。白塗りに赤い隈を描いた「紅隈(べにくま)」は正義のヒーロー役、白塗りに青や黒などブルーベースの隈を入れた「藍隈(あいくま)」は悪役など、多様なバリエーションを、イラストとともにご紹介しています。 現代人にすれば、歌舞伎のセリフはなじみがなく難解に感じてしまうのも当然。そんなときの強い見方が、見どころやストーリーを解説してくれるイヤホンガイド。成毛さんも「イヤホンガイドを借りるのは恥ずべきことではない」と勧めています。 また、どうしても敷居が高いというイメージが強い歌舞伎座ですが、当日券「一幕見(ひとまくみ)」席という格安な席もあります。これは演目ごとに切り売りする仕組みのチケットで、1000~1500円で観劇することができます。 意外に気軽に行ける歌舞伎座、今年のお正月は、本書を片手にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
BOOKSTAND 2014/12/12 07:30
成毛眞がビジネスマンに歌舞伎を勧める理由とは?
成毛眞がビジネスマンに歌舞伎を勧める理由とは?
著者の成毛眞氏  今年も「歌舞伎の1年」の始まりを告げる「吉例顔見世大歌舞伎」が歌舞伎座で始まった。これは毎年11月に「これからの1年間はこれらの役者が舞台に上がりますよ」という挨拶を兼ねて行われるもので、江戸時代に劇場と役者が1年ごとの契約を結んでいた名残だという。  豪華な顔ぶれと演目が並ぶため、この時期には雑誌などで歌舞伎関連の特集が組まれることも多い。しかしながら、そうした特集を読んで、いくら興味をもったとしても、いざ実際に観に行こうとすると、初心者にとってはなかなかハードルが高いのも事実。  特に、歌舞伎は基本的に日中(昼の部は午前11時、夜の部は16時30分に開演)に上演されているため、ビジネスマンをはじめとする働き盛りの世代は、時間的にも観に行くのは難しい。躊躇してしまうのもよくわかる。  そうした人たちの背中をエイヤッと押してくれる、ちょうどいい本がある。本書『ビジネスマンへの歌舞伎案内』(NHK出版新書)だ。著者の成毛眞氏は、マイクロソフト日本法人の元社長、書評サイト「HONZ」代表として知られるが、実は20年超の歌舞伎ファン。自分がもっと若いころに、「歌舞伎を観る」面白さを教えてくれる本がほしかったという思いから本書を執筆したという。  いまでこそリタイア世代のものというイメージが強い歌舞伎だが、そもそもの始まりは江戸時代の大衆娯楽。席で酔っぱらってしまう人や寝てしまう人なども大勢いたというが、つまりは極めて敷居の低いものであった。そうした歌舞伎の成り立ちを踏まえると、本書の中で成毛氏が「歌舞伎は音楽のフェスのようなもの」と主張しているのも至極納得がいく。演目が複数並び、役者が入れ替わり立ち替わり舞台を務める様は、まさにフェスの印象と近い。  なぜ著者がビジネスマンに歌舞伎をすすめるのか。その理由は、教養として役に立つからだという。現代の日本では、教養というと単なる知識を指すことがほとんどだが、西洋では古くから、教養とは単なる知識を超えて、社交界における振る舞いや会話を楽しむための文化的な素養を含み込むものであった。そのため西洋、特にヨーロッパでは、ギリシャ・ローマの古典だけでなく、シェイクスピア劇やオペラも教養であり続けた。これを日本に当てはめると、能・狂言はもとより、歌舞伎も教養として位置づけられる。  とりわけ、日本政府は2020年の東京五輪開催に向けて外国人の誘致に力を入れ始めている。今後、自然と接する機会も増えてくるだろう。そのとき、たとえ英語ができたとしても、日本固有の文化について答えられないのは日本人として恥ずかしい。  せっかくの機会である。本書をきっかけに、今年こそは思い切って歌舞伎に足を運んでみてはいかがだろうか。
仕事
dot. 2014/11/19 14:00
元マイクロソフト社長・成毛眞の「株」指南 おすすめは"小さな感動"ある会社
元マイクロソフト社長・成毛眞の「株」指南 おすすめは"小さな感動"ある会社
HONZ代表・成毛眞さん 撮影/大嶋千尋(写真部) 林真理子さん(撮影/写真部・大嶋千尋)  成毛眞さんといえば、IT業界の草創期を支え、36歳でマイクロソフト日本法人の社長に就任した人物。現在は、投資コンサルティング会社の取締役ファウンダー、スルガ銀行社外取締役、早稲田大学ビジネススクール客員教授などを務め、書評サイト「HONZ」を運営している。作家・林真理子さんとの対談で、今は株にいい時期と語る。 *  *  * 林: いま、株はやっておいたほうがいいですか。ちょっと上がってるみたいですけど。 成毛:いい時期だと思いますよ。現金とか不動産とか債券とか金とか、いろいろ資産がある中で、100年間見たときに最後まで上がり続けてるのは株だけみたいですね。 林:ときどきうちのポストに証券会社の手紙が入ってるんですよ。「本を読みました。感動しました。ぜひ担当させてください」とか手書きで書いてあるからついホロリとしちゃって、やってみようかななんて。 成毛:○○證券ですね。 林:そうです。どうしてわかるんですか。 成毛:あそこの新入社員は義務としてやらされるんです、毛筆の手書きの手紙。やめたほうがいいですよ。新人には情報が来ないですから。証券会社の偉い人とつき合えば別だけど。 林:成毛さんが株をやるときは、ネットですか。 成毛:僕は個別の株を買うことはないんです。インスパイアという会社を個人的に所有していてそこがベンチャー企業に投資をしてるんです。 林:そうか、投資コンサルティングの会社をお持ちなんですもんね。ユーグレナ(ミドリムシの大量生産に成功した企業)ってすごいんでしょう? 成毛:インスパイアはユーグレナの筆頭株主なんで、40億ぐらいあるんじゃないですかね。売れませんけど。 林:ちょっとぉ……。急に成毛さんの存在が遠ざかっていきましたよ。いまからユーグレナを買ったってダメでしょう? 成毛:難しいでしょうね。 林:そういうこと知らないんだもん、私たちふつうの人は。 成毛:商品がおいしくなったとか、便利になったとか、小さな感動ってあるじゃないですか。そういう会社の株がいいと思いますね。食べ物や乗り物といった身近なもの。難しい株をやらないほうがいいですよ。 林:この本(『成毛眞の本当は教えたくない意外な成長企業100』)では投資や就職、転職にということで「意外な成長企業」が紹介されてますが、ワコールやヤクルト、森永製菓といった私たちがよく知ってる企業もあって、おもしろかったです。 成毛:ヤクルト、おもしろいですよね。女性をリクルートするために営業所に保育所をつくっていったら、それがビジネスになりかかってるという。社会からはありがたがられるわ、"三方一両得"だけど、ヤクルトの経営者がそれに気がついてるかどうかわからない。大企業は意外と自分たちの価値がわかってなくて、誰かに教えてもらって「ああ、そうだったのか」というのが多いのかもしれませんね。 ※週刊朝日  2014年11月7日号より抜粋
林真理子
週刊朝日 2014/11/03 07:00
将来、推理小説は「バラ売り」に? ベストセラーを作る新しい方法
将来、推理小説は「バラ売り」に? ベストセラーを作る新しい方法
成毛眞さん(右)と林真理子さん(撮影/写真部・大嶋千尋)  マイクロソフト日本法人のトップとして、日本のIT業界の草創期を支えた成毛眞さんは、大の読書家。現在は書評サイト「HONZ」も主宰する。作家・林真理子さんと対談し、本の売り方の一つのアイデアを示した。 *  *  * 林:出版も斜陽産業と言われてますけど、ある日気がついたらよくなってたなんてことないですかね。 成毛:あり得るんじゃないですか。売りようがあると思うんです。ネットに時間を取られて本や雑誌を読む時間がなくなってますが、そのうちに飽きますよね。「やっぱり紙がおもしろい」という時期が来るんじゃないですかね。 林:成毛さんは年間1500冊ぐらい本を読まれるって、どこかに書いてありましたよ。 成毛:そんなに読みませんよ。僕は「読書家」じゃなくて「買書家」と言ってるんです。本を読まずに買っているという。サイエンス系のノンフィクションが専門ですから、全部買ったところで新刊は千点もありませんし。献本でいただく本を入れると千何百冊になると思いますけど。 林:成毛さんがやっている書評サイトの「HONZ」はすごい人気ですものね。 成毛:月に100万PV(ページビュー)ぐらいありますね。「HONZ」のメンバーには、「書評じゃなくて書店のポップの長いやつを書け」と言ってるんです。それから、「本のあらすじを書け。とくにノンフィクションは内容をかなり書きこんでいい」と。 林:どうしてですか。 成毛:いま、みんなケータイやパソコンでものすごい量の文字を読んでるでしょう。だから比喩的に言うのではなく、単刀直入に言ってあげたほうがいいんです。 林:なるほど。 成毛:たとえば推理小説なんかは、最初の8割をネットで無料公開して、ラストの2割を800円にするとか、そういう売り方があってもいいと思うんです。何でもかんでも1冊売り切りにする必要がない時代になってくるかもしれませんね。 ※週刊朝日  2014年11月7日号より抜粋
週刊朝日 2014/10/31 11:30
ビル・ゲイツは社内で「豆腐屋さん」と呼ばれていた! そのワケは?
ビル・ゲイツは社内で「豆腐屋さん」と呼ばれていた! そのワケは?
HONZ代表、元マイクロソフト日本法人社長成毛眞(なるけ・まこと)1955年、北海道生まれ。中央大学商学部卒。アスキーなどを経てマイクロソフト日本法人に入社、36歳で同社代表取締役社長に就任。2000年、投資コンサルティング会社インスパイアを設立。翌年、書評サイト「HONZ」を開設。現在、インスパイア取締役ファウンダー、スルガ銀行社外取締役、早稲田大学ビジネススクール客員教授。『日本人の9割に英語はいらない』『本は10冊同時に読め!』『成毛眞の本当は教えたくない意外な成長企業100』など著書多数(撮影/写真部・大嶋千尋)  マイクロソフト日本法人のトップとして、日本のIT業界の草創期を支えた成毛眞さん。大の読書家としても知られ、主宰する書評サイト「HONZ」で紹介されてベストセラーになった本は数知れず。  作家・林真理子さんとの対談で、マイクロソフト時代を振り返り、ビル・ゲイツの愛称に関する逸話を披露した。 *  *  * 林:成毛さんって、サラリーマンの憧れの存在なんじゃないですか。マイクロソフト(日本法人)に入って、若くして社長になって、やめて自分で会社を立ち上げて、本を読んで教養を深めながら自分で本を書いて、しかもそれが売れてという。 成毛:そうですかね。本人は遊んでるだけというか、シャレで生きてたらこうなったという。 林:言わずもがなですけど、一生働かなくてもいいぐらいの資産は、マイクロソフト時代にもらってたわけですね。 成毛:当時、すべてのIT企業で給料がいちばん安かったんですよ。社長なのに1200万ぐらいしかもらってなかったんです。 林:あら、そんなものですか。びっくりです。 成毛:そのかわりストック・オプションという株をもらってたんですけど、その株もややこしいんです。30年ほど前、ベンツの中古を買ったんですよ。「人生初めての外車だ」とか言って。二、三百万だったんで、その分の株を売ったんですが、もしそのときの株をずっと持っていたら、それだけで10億ぐらいになってたんですよ。でも、いまではパーです。 林:うっ……。 成毛:「あのときの○○」という話は、当時の社員はみんな持ってるんです。まさかこんなに上がると思ってないから、みんな売っちゃうんです。ビル・ゲイツですら、株の値段がこうなるとは思ってませんでしたからね。 林:ビル・ゲイツさんってアメリカの長者番付1位で、総資産が8兆円だそうですね。8兆円というと、国家が一つ買えちゃいますよね。 成毛:でも、ずいぶん下がりましたよ。99年のピーク時の時価総額は70兆円。ビル・ゲイツはその半分持っていました。 林:70兆! はァ……。 成毛:社内ではみんな「お豆腐屋さん」と呼んでたんですよ。 林:お豆腐屋さん? 成毛:自分の資産を1チョウ2チョウと数えるのは、豆腐屋とビル・ゲイツぐらいだろうって。 林:なるほど(笑)。 ※週刊朝日 2014年11月7日号より抜粋
林真理子
週刊朝日 2014/10/29 11:30
「新刊書籍8万冊も、ミリオンセラーなしの時代」 書評サイト「HONZ」が選ぶ110冊
「新刊書籍8万冊も、ミリオンセラーなしの時代」 書評サイト「HONZ」が選ぶ110冊
2012年に出版された新刊書籍は、8万冊あまり。単年でのミリオンセラーは1冊もありませんでした。特定の本に人々が群がっていた時代は終わり、読者の好みは他のメディアを含め、分散しています。新刊書は、またたく間に書店の店頭から撤去され、それゆえ"読むべき本"を選ぶことが難しくなっているのが現状です。そんな状況を嘆く読書の役に立つべく、昨年に続き企画されたのが書籍『ノンフィクションはこれを読め! 2013 - HONZが選んだ110冊』です。HONZは、"読むに値する「おすすめノンフィクション」を紹介するサイト"として、2011年7月に開設されたサイトです。代表であるマイクロソフト株式会社の元社長・成毛眞氏を筆頭に、文筆家、ビジネスマン、学生、医学部教授、タレントなど20名前後が所属したいます。対象ととなるのは、小説などの創作を除く、サイエンス、歴史、社会、経済、医学、アートなどのあらゆる著作。これらを定期会合で互いにプレゼンで発表しながら、サイト上で紹介してきました。昨年は、メンバー同士の互選によって年間ベスト作品を選んだものの、今年着目したのは作品のレビューごとの"PV(ページビュー)数"。果たして、1年間で刊行された書籍8万冊、さらに、HONZ上でレビューが掲載された500冊の中から選りすぐられた110冊とは?年末年始だけでなく、これからの1年も本まみれで過ごせる1冊です。
年末年始
BOOKSTAND 2013/12/02 08:00
あの日を忘れない

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どんな人にも「忘れられない1日」がある。それはどんな著名な芸能人でも変わらない。人との出会い、別れ、挫折、後悔、歓喜…AERA dot.だけに語ってくれた珠玉のエピソード。

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国際女性デー

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3月8日は国際女性デー。AERA dot. はこの日に合わせて女性を取り巻く現状や課題をレポート。読者とともに「自分らしい生き方、働き方、子育て」について考えます。

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