能年玲奈「ホットロード」ヒットで注目されるマイルドヤンキー 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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能年玲奈「ホットロード」ヒットで注目されるマイルドヤンキー

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今が旬の能年と登板。2人の人気も好調の要因だ (c)朝日新聞社 

今が旬の能年と登板。2人の人気も好調の要因だ (c)朝日新聞社 

 映画「ホットロード」が好調だ。興行通信社によると、8月16日の公開後、同月31日までに全国で126万人を動員。興行成績は初日から2週連続で2位となった。

 原作は別冊マーガレット(集英社)に1986年1月号から87年5月号まで連載され、大ヒットした紡木たく氏の同名コミックだ。

 約30年前の漫画がいまの時代でも受けている理由は何なのか。

 ストーリーはシンプルなヤンキーたちの純愛だ。家庭に悩みを抱えている中学2年の宮市和希(能年玲奈)は、ある日、親友に誘われて向かった湘南で、不良チームの少年、春山洋志(登坂広臣)と出会う。傷つけ合いながらも、惹かれ合っていく二人。上下関係の厳しい暴走族のリーダーとなり、仲間のために戦う春山と、ただひたすらに無事を願う和希。ヒロインの和希は「あまちゃん」でブレークした能年、主題歌は、反抗心を歌い、早世したシンガー、尾崎豊だ。

 熱い友情、親への反発、ストレートな愛情表現……。 いまの時代、いずれもはやらなくなったように感じられるが、配給元の松竹は映画化の理由をこう言う。

「現代にも通じる普遍的な愛の形がつまったストーリー。今の若い世代にも共感してもらえると思った」

 主演の能年人気も手伝い、映画館に足を運んでいるのは多くが若者たちだという。映画ジャーナリストの大高宏雄さんもこう言う。

「春山は『暴走族のアタマをやれ』と言われて素直に喜ぶ。あいまいな言葉が一切なく、仲間と和希との裏表のない信頼関係がある。そんな生き方をしてみたいという思いは、いつの時代も変わらないようです」

 いま、ヤンキーは減少し、上昇志向が薄く、地元の人間関係を重視してまったりと暮らす「マイルドヤンキー」と呼ばれる新たな層が注目を集めている。

「エリートではなく、地元のガソリンスタンドで地味に働く春山への共感も多いのかもしれない」(大高さん)

「マイルドヤンキー」提唱者で、博報堂ブランドデザイン若者研究所の原田曜平さんは、

「SNSで友達は多いけれど、深い付き合いは減っている時代です。すべてストレートに表現できることをうらやましいと感じる若者は多い」

「ホットロード」を見れば素直な気持ちになれるかも。

(本誌・上田耕司、古田真梨子、牧野めぐみ/今西憲之、伊藤あゆみ、黒田 朔)

週刊朝日  2014年9月19日号


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