書評『人文的、あまりに人文的』山本貴光,吉川浩満著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

人文的、あまりに人文的 山本貴光,吉川浩満著

平山瑞穂書評#話題の新刊

 東浩紀編集のメールマガジン「ゲンロンβ」に連載された、文筆家二人の対談の形を取るブックガイド。人文という捉えどころのない学問領域をめぐる書を40点紹介し、書き下ろしを加えている。

 古代ローマ哲学から、最新の知の潮流に至るまでを網羅しつつ、自然科学にまたがるものや、一見自己啓発書にしか見えないもの、AIと人間の相剋を論じたものなども含めて、「人の文」を読み取ろうとする営みを縦横無尽に取り上げて語り尽くす二人の博覧強記ぶりに驚く。同時に、その軽妙な語りから、知というものがわれわれの生活にとって思いのほかアクチュアルなものであることにも気づかされる。

 長引く巣ごもりを強いられる中、パスカルの『パンセ』を始めとする古典的名著の新訳に関する情報も豊富な本書を片手に、時間をかけて知の世界に遊びたい。(平山瑞穂)

週刊朝日  2021年3月19日号


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