書評『モノ申す人類学』長谷川眞理子著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

モノ申す人類学 長谷川眞理子著

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生田はじめ書評#話題の新刊

モノ申す人類学

長谷川眞理子

978-4791772506
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 自然人類学者が少子化や家族、AIなどの科学技術などを語ったコラム集。どの文章も「いま」という時代を考える視点を提供してくれる。

 なぜダイエットは難しいか、という問いに、糖類も塩も油脂も私たちの生存上重要な要素なのに「ふんだんに手に入ることなど、人類進化史を通じてほとんどあり得なかったから」。遺伝子の要求水準が高いまま、この100年あまりの発展で歯止めが利かない環境を作ってしまったのだ。科学者を取り巻く状況にも驚いてしまう。1960年代の科学者は、およそ30歳で就職し35年間その地位を維持した。しかし2010年代になると半数が5年で科学者をやめる。大学や研究所のポストが減少しているうえ、有期雇用の研究者が増えているからだ。

 人類の行く末が心配になる一冊。(生田はじめ)

週刊朝日  2020年3月27日号


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