書評『猫の世界史』キャサリン・М・ロジャーズ著/渡辺 智訳 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

《話題の新刊 (週刊朝日)》

猫の世界史 キャサリン・М・ロジャーズ著/渡辺 智訳

このエントリーをはてなブックマークに追加
栗下直也書評#ねこ

猫の世界史

キャサリン・M・ロジャーズ,渡辺 智

978-4767824413
space
amazonspace

amazon.co.jp

space

 猫と人間の歴史は4千年に及ぶが、猫が人間の伴侶として位置づけられたのはごく最近に過ぎないという。本書は古来の言い伝えや、小説、映画などから、猫の苦難の歴史を描いている。

 紀元前2000年頃のエジプトで猫は愛玩の対象と同時に神聖視されていたが、長い歴史でみると、例外であることがわかる。人間との関係が生まれてから猫は、ねずみ捕りの道具にされたり、人間の憂さ晴らしに虐待されたり、魔女狩りで犠牲になったり、現代では想像できない扱いを受けてきた。また、古来、女性に例えられたが、娼婦や奔放さを意味する場合が多かった。

 不遇の時期が長かった猫がペットとして広く愛されるようになったのは18世紀以降。近代化と歩みを合わせるかのように猫が存在感を増す過程は興味深い。

週刊朝日  2018年12月28日号


トップにもどる 書評記事一覧

続きを読む


関連記事関連記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい