書評『ぶらり昼酒・散歩酒』大竹聡著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

ぶらり昼酒・散歩酒 大竹聡著

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栗下直也書評#話題の新刊

 昼酒は幸せだ。休日にソファでごろ寝しての一杯もたまらないが、あてもなくぶらつきながら、日が高い内に暖簾をくぐるのが楽しくなるエッセー集だ。
 酒を飲みたいと願いながらも、人の目が気になり、デイパックに忍ばせたウイスキーを隠し飲む、修行のような鎌倉でのハイキング。葛飾、台東、新宿と東から西に計8軒、14時間のルマン耐久レースも驚きの梯子酒。レモンサワーをがぶ飲みして、舟券を握りしめる平日の競艇場。昼間に外で飲む非日常感が、家飲みでは得られない幸福をもたらす。
「もう一軒」と著者の50歳を過ぎたとは思えぬ脚力に舌を巻く。場所を変え、飲んで飲んでひたすら飲みまくる。散歩ついでの酒なのか昼酒のための散歩なのか。正直、わからなくなるのだが、今度の休みには真似してみたい。

週刊朝日 2016年8月19日号


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