書評『プリンス論』西寺郷太著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

プリンス論 西寺郷太著

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太田サトル書評#話題の新刊

プリンス論

西寺郷太著

978-4106106347
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“紫の貴公子”“異能の天才”“変態”……様々な形容をこれまで見てきたが、「孤高の」という言葉がこれほど似合うアーティストは、いない。1978年のデビュー以来、現在もなお精力的な活動を続けるプリンス。その音楽は、R&Bやファンク、ロックといったカテゴリーを飛び越え、“プリンス”というジャンルをつくりあげたといわれることもある。
 プリンスを師と仰ぎ、自身も音楽家である著者ならではの視点から、プリンス・ミュージックがいかに形成されたか、“革新的”と評されることの多いプリンスの革新性がひもとかれていく。
 マイケル・ジャクソンについての著作もある著者らしく、「ビリー・ジーン」や「BAD」などベースラインが印象的な曲が代表曲のマイケルと、「ビートに抱かれて」「KISS」など、ベースレスなのに踊れるビートを刻む曲で全米1位を獲得したプリンスとの対比も興味深い。
 その不思議な魅力は、読後にますます深みを増した。プリンスの音楽、プリンスという存在は、これからも孤高だ、たぶん。

週刊朝日 2015年12月25日号


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