書評『誰も書かなかった自民党』常井健一著 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

誰も書かなかった自民党 常井健一著

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前部昌義書評#話題の新刊

「総理の登竜門『青年局』の研究」という副題の通り、自民党青年局の歴代トップ45人には、のちに総理となる竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、麻生太郎、安倍晋三の各氏をはじめ、政界のリーダーたちの名前が並ぶ。1955年の保守合同による結党当初から存在する青年局とは、どんな組織で、どんな活動をしているのか。政界取材に携わってきたフリーライターが、その実像に迫った。
 原則45歳以下の党員で組織される青年局。地味なイメージの組織が話題を集めるようになったのは、小泉進次郎氏が2011年10月に局長になってからだ。著者は12年11月から約1年間、進次郎氏の遊説に密着し、全国で十数万人を数えるこの組織の力を目の当たりにする。歴代青年局長の証言も集め、組織の歴史をひもといていく。
 そこから浮かび上がってきたのは、この組織こそ、自民党のしぶとさとしたたかさの源泉の一つであり、バランス感覚の培養装置であり、自民党の縮図である実態だ。安倍氏の青年局長時代の秘話からは、総理就任後の行動原理も読み取れて興味深い。

週刊朝日 2014年5月23日号


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