書評『金遣いの王道』林望・岡本和久著 |AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

《話題の新刊 (週刊朝日)》

金遣いの王道 林望・岡本和久著

このエントリーをはてなブックマークに追加
谷本束#話題の新刊

金遣いの王道

林望・岡本和久著

space
amazonspace

amazon.co.jp

space

 ン十万もする高級スーツを着ているのに、なんだか下品に見える人。バブルの頃によくウロウロしていたが、どうも日本人はお金の使い方が下手らしい。お金とうまくつきあうにはどうしたらいいか。リンボウ先生と投資のプロの岡本氏がお金をめぐる哲学を語る。
 アメリカのマネー教育に使うという豚の貯金箱が面白い。「使う(消費)」「貯める(貯蓄)」「譲る(寄付)」「増やす(投資)」の4つの目的に分けて入れるようになっていて、子供たちはお金をどう使うべきか、自然に学んでいく。
 日本では投資や寄付に関心が薄いが、モラルの高い会社を選んで投資したり、寄付で誰かを支援すれば、社会をよりよくしていくことができる。私たちに欠けているのは、こうした社会的なビジョンだと指摘する。
 岡本氏の知人の話が印象的。貧しい新聞配達少年だったとき、あるおばあさんのうちで勉強のために新聞を読ませてもらっていた。実は彼女自身は新聞は読まず、ただ彼のために購読していたことを大人になってから知った、という。お金を美しく使うことは人生を美しく生きることでもあるのだ。

週刊朝日 2013年12月27日号


トップにもどる 書評記事一覧


おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事
あわせて読みたい あわせて読みたい