書評『子どもたちの一〇〇の言葉』レッジョ・チルドレン著/ワタリウム美術館編 |AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

子どもたちの一〇〇の言葉 レッジョ・チルドレン著/ワタリウム美術館編

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土屋敦#出産と子育て#話題の新刊

子どもたちの一〇〇の言葉

レッジョ・チルドレン著/ワタリウム美術館編

978-4528010581
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 「子どもには100の言葉がある(中略)けれど99は奪われる。学校や文化が頭と体をバラバラにする」
 これは、子どもたちの創造性を育む幼児教育法として世界的に評価されている「レッジョ・エミリア保育」の創設者の1人、マラグッツィの詩の一部だ。その詩から表題を取った本書は、写真や絵をふんだんに使い、その幼児教育の実際の現場を詳しく紹介した1冊である。レッジョ・エミリアは北イタリアの小さな町。第二次大戦直後に、町の人々が力を合わせ、幼児教育の場を作ろうとしたことから、その実践が始まり、いまやこの町の幼児教育は世界一の水準に至ったという。
 子どもたちの想像力を尊重し、子ども同士の対話を重視し、体を動かし、木の実や貝殻、金属片や針金などを用いて、手を使って表現することで、創造性を育むその手法は、実に楽しく、加えて、もはや一つのアートにもなっている。原書の出版は16年前だが、この日本版の造本は非常に美しく、その内容は今、まさに読まれるべきものであろう。

週刊朝日 2012年12月21日号


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