カンタ・エン・エスパニョール!

話題の新刊

2012/11/14 17:17

 題名を訳せば「スペイン語で歌う!」となる。その言葉どおり、本書は、主にスペイン語圏出身のミュージシャンへのインタビュー集である。
 著者がアルゼンチンのコラムニストゆえ、登場するのは南米のミュージシャンが多い。そして、彼らの多くが軍事政権による圧迫を受け、一部は亡命を余儀なくされるなどしており、それだけに語られる言葉は日本のミュージシャンとは比べ物にならないほどの深遠さをたたえている。
 「俺はマハトマ・ガンジー」と言うラテン・ロックの雄、チャーリー・ガルシアの個性、亡命生活の苦しみを語る、詩人にして、ウルグアイを代表する音楽家でもあるアルフレッド・シタロッサの言葉の重み、「エルヴィスよりボルヘスになりたかった」というホアキン・サビーナや、ニーチェやフーコーに影響を受けた歌詞を書くルイス・アルベルト・スピネッタなどの言葉に漂う、詩的で哲学的な雰囲気……。
 そしていうまでもなく、読了後、彼らの音楽を聞きたくなるのである。

週刊朝日 2012年11月23日号

カンタ・エン・エスパニョール!

ホセ・ルイス・カバッサ著/八重樫克彦、八重樫由貴子訳

amazon
カンタ・エン・エスパニョール!

あわせて読みたい

  • 村上春樹も名物プロデューサーも「かけがえのない存在」なんかじゃない?

    村上春樹も名物プロデューサーも「かけがえのない存在」なんかじゃない?

    BOOKSTAND

    9/27

    Album Review: お祭り番長ピットブル、原点回帰のスパニッシュ・アルバム第2弾

    Album Review: お祭り番長ピットブル、原点回帰のスパニッシュ・アルバム第2弾

    Billboard JAPAN

    7/15

  • ピットブル、新作スパニッシュ・アルバム『ダーレ』を7月発売 先行シングルも配信開始

    ピットブル、新作スパニッシュ・アルバム『ダーレ』を7月発売 先行シングルも配信開始

    Billboard JAPAN

    6/9

    【2021 ピープルズ・チョイス・アワード】クリスティーナ・アギレラが<ミュージック・アイコン・アワード>受賞へ

    【2021 ピープルズ・チョイス・アワード】クリスティーナ・アギレラが<ミュージック・アイコン・アワード>受賞へ

    Billboard JAPAN

    12/2

  • ジャスティン・ビーバー、「デスパシート」の歌詞を覚えていないと認める

    ジャスティン・ビーバー、「デスパシート」の歌詞を覚えていないと認める

    Billboard JAPAN

    6/14

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す