飛田で生きる 遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白

話題の新刊

2012/10/17 17:58

 大阪市営地下鉄「動物園前」駅から徒歩数分のところに“異界”が広がっている。同じような造りの“料亭”が連なり、開け放たれた玄関の奥には、手招きするオバちゃんと、ピンクのライトに照らし出され、にこりと微笑むきれいな女性の姿。ここは旧遊郭の名残を色濃く残す飛田新地だ。
 会社から整理解雇され、父の保険金が入ったばかりの著者。突然、高校時代の先輩に「飛田の親方、やらへんか?」と持ちかけられる。「月、500万前後の儲けや」という。そんなわけがないと思いつつも、話を聞いた飛田経営者の「いかがわしい場所とか言われるけど、そういう場所で人間の道極めるのもオモロイで」という一言が心に残り、この世界に飛び込んだ。
 料亭の2階で行われている“自由恋愛”の実際や、女の子が飛田に来る理由、月300万円稼いでも割に合わないという親方稼業など、本書に綴られた赤裸々な内情に面食らう人もいるだろう。
 しかし、それらは飛田を彩るピンクの照明のように妖しい光を放ち、読み手の心の奥にぐいぐいと入り込んでくるのだ。

週刊朝日 2012年10月26日号

飛田で生きる 遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白

杉坂圭介

amazon
飛田で生きる 遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白

あわせて読みたい

  • スーパー玉出に苦情が殺到 「買い物の儲けがヤクザにいったんか」

    スーパー玉出に苦情が殺到 「買い物の儲けがヤクザにいったんか」

    dot.

    12/6

    JKビジネスの源流は東海に? 知られざる「色街」の歴史

    JKビジネスの源流は東海に? 知られざる「色街」の歴史

    週刊朝日

    3/20

  • 脂っぽい肉が苦手な安藤和津が絶賛するひれかつの名店とは?

    脂っぽい肉が苦手な安藤和津が絶賛するひれかつの名店とは?

    週刊朝日

    11/5

    G20サミットで一斉休業中の大阪・飛田新地から安倍総理へブーイング 

    G20サミットで一斉休業中の大阪・飛田新地から安倍総理へブーイング 

    週刊朝日

    6/29

  • 墨東散歩 「ドンツキ」の街を歩く

    墨東散歩 「ドンツキ」の街を歩く

    11/21

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す