手話を交えて応援演説した今井絵理子議員(撮影・上田耕司)
手話を交えて応援演説した今井絵理子議員(撮影・上田耕司)

自民党候補は2人なのに、鈴木氏の選挙ポスターには『自民党・目黒唯一の候補者』と記載されており、これに栗山陣営が猛反発。同じ党の候補でありながら一発触発のムードになっています」(地元自民党関係者)

 鈴木氏の選対事務所関係者がこう話す。

「定数3人に対して、自民党候補が2人立つというのは厳しい状況になるから、前々から1人に絞ろうと議論してきました。最終的に目黒総支部の決定として鈴木を推薦し、上部組織に対して公認申請をしたという経緯です。栗山さんはそれでも立候補したいと言って、自民党東京都連に申し込みました。目黒自民党として公認しているのはあくまでも鈴木一人。栗山さんは自民党東京都連が公認を出した候補です」

 都議選前の情勢調査では、自民党が48~55議席を取り戻すと予測されている。

「だけど、目黒区の状況からすると、自民2人が当選するというのはきわめて厳しい状況。お互いががんばればがんばるほど、共倒れしかねない」(自民党関係者)

「不審物騒動」は都議選と何らかの関係があるのか。あるいは単なる愉快犯なのか。真相は「藪の中」だという

 自民党の勢い余って、「密」もアチコチで発生しているようだ。

 アイドルグループ「SPEED」の元メンバーで自民党の今井絵理子参院議員も告示日から走り回り、26日には墨田区の川松真一朗候補の応援に訪れた。

 今井議員は「顔がみえるマスク」をして演説に立ち、「政治を変えていこう」などと得意の手話を交え演説。すると、今井氏とツーショット写真に収まりたい多くの人が行列を作った。

 記者が今井議員に「透明マスクの着け心地」を直撃すると、「くもってない? ちょっとくもってますか?」と逆質問された。「それほどくもってません」と答えると、透明マスクにしている理由を語り始めた。

「聴覚障害の方々が、選挙応援中にいらっしゃるので、それで口の動きや表情が読み取れるように、透明マスクにしています。全然、息苦しくないです。ちょっとファンデーションが付くかな…」

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今井絵理子議員に現場で直撃!