高橋光男参院議員のツイッター
高橋光男参院議員のツイッター

 公明党議員が「押し上げが急務」と懸命になっている理由を、自民党東京都連関係者はこう話す。

「公明党は東京都議会を昔から重要視してきたんです。前回の2017年の都議選では、公明党は都民ファーストの会と選挙協力し、都ファがブームになって風が吹いたものだから、公明党もブームにあやかって、立候補した23人全員当選しました」

 17年の都議選では、公明党の総得票数は73万4000票余りと、前々回の13年の都議選よりも10万票近く増やした。都ファは55議席を獲得し、都議会第1党へ。逆風だったのは自民党で、57議席から23議席に激減した。

 今回の都議選では公明党は都ファを離れ、自民と選挙協力する。自民は60人、公明は23人の候補者を擁立し、自公で都議会の過半数を奪い、主導権を握る戦略だ。

「国会議員が入っている『自民党東京都連』と公明党の『東京都本部』とがオフィシャルな話し合いを持って決めたこと。都議選で、ここまで自民党と公明党がガッチリ組織として組んだことは記憶にないですね」(前出・自民党都連関係者)

 ただし、選挙区によっては自公の対立も生まれるようだ。

「1人区、2人区で、公明党の候補者が出ない選挙区は21ほど。そういうところでは自民党の候補者は公明から応援してもらえるので勝てるでしょう。しかし、自民党と公明党がどちらも出馬する定数の多い選挙区では、協力し合うなんて難しいですよ。自公がガチで激突ですね」(同前)

 調べてみると、赤羽国交相が「視察」に入った中野区、荒川区、北区はどこも自民党と公明党の予定候補がいて、自公の激突区だった。東京都総務局幹部はこういう。

「公明党は都議選目前になって、これまで連携していた小池都知事と袂を分かち、もう選挙モードに入っていますね。知事給与の半減にも反発するなど、小池都知事のあげ足取りまでやり出し、暴走状態なんです。赤羽国交相の『視察』に何人もの国や都、区の職員が使われて迷惑な話です」

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赤羽国交相を直撃した!