長期入院のお役立ちグッズ(撮影・鈴木理栄)
長期入院のお役立ちグッズ(撮影・鈴木理栄)

 まだまだ予断を許さない新型コロナウイルスとの闘い。もし感染して、中等度以上と診断された場合は入院することになります。国立感染症研究所の報告(3月23日)によると、平均入院日数は16.6日ですが、例えば俳優の石田純一さんは4月14日に入院し、5月12日に退院。人によっては1カ月程度入院することになるかもしれません。短期と長期では病室で患者が必要とするものが異なります。筆者の経験をもとに長期入院の際に役立つ便利グッズを紹介します。

【写真】これは便利!旅行用のハンギング型ポーチ

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 昨年筆者は、脊髄腫瘍により約6カ月間入院しました。入院と手術、さらにリハビリ専門の病院に転院し長期のリハビリも覚悟しなければならないことが分かったとき「何を準備すればいいんだろう」と途方に暮れたものです。

 入院が決まると病院から案内をもらいます。入院時に用意する物が掲載されていますので、まずはそれに沿って準備しましょう。ただ、それらは必要最低限のもの。それ以外であると安心、便利なものを紹介します。

■ポイントは“つるす”

 病室には収納する場所がとても少ないもの。個室でも多床室でも、1床にひとつ縦長のクロゼットがあることが多いようです。それ以外の収納は床頭台(しょうとうだい)の引き出しと、食事できる可動式のテーブルくらい。

 そこで、即席で収納スペースを作ることになります。病院のベッドには通称「ベッド柵」と呼ばれる柵があるのをご存じでしょうか。このベッド柵にいろいろ引っかけて吊るし、有効活用しましょう。クロゼット内も“つるし物”を用意してうまく使うと、物が散乱せず、限られた空間を有効活用できます。

<S字フック>
 ベッド柵に1、2個取り付けておけばなんでも引っかけられる万能グッズ。特にワイヤレスイヤホンはなくしやすいモノの筆頭なので、何かに入れて引っかけておけば安心です。フックにもS、Mなどサイズがあるので要注意。小さいと柵に取り付けられません。

<ハンギング型のポーチ>
 旅行用ポーチで、バスルームに引っかけておくためのフックが付いたタイプがあります。これはベッド柵でも使えるのでとても便利。歯ブラシセットや基礎化粧品、眼鏡ケースなど身の回りの小物を全部入れられるくらい収納力のある物にすると使い勝手も抜群です。

フックはポーチの中に収納してあり、使用するときは引っ張り出します。これはかなり収納力あり(撮影・鈴木理栄)
フックはポーチの中に収納してあり、使用するときは引っ張り出します。これはかなり収納力あり(撮影・鈴木理栄)

<つるせる収納ケース>
 クロゼットの中に吊し、衣類などを畳んで入れておける収納ケースも便利です。ハンガーに掛けられない下着類やタオル類などをしまっておきましょう。収納したら畳んでそのままキャリーバッグに入れられるタイプも。

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