石原さとみという人気女優にまで「ライバル視」され、編集者を取り合うまでに至ったのは、敏腕編集者がのめり込むほどの魅力を田中が持っていたからに他ならない。編集者を巡る「三角関係」は、結果的に田中の商品価値を証明することにもなった。

 その商品価値の最たるものは、Aさんを心酔させたような「人たらし力」にあるという。テレビ局関係者はこう話す。

「バラエティー番組などに出演する際は企画意図を理解し、アンチにたたかれることが分かっていても役割を演じ切ることをいとわないプロ根性があります。その一方で、裏方やスタッフには男女問わず低姿勢でぶっちゃけた話などもするので、『また田中と仕事をしたい』という関係者が多くいます。高いプロ意識と、裏で見せる本音。これが芸人やタレントにかわいがられる『人たらし力』となり、芸能界での大きな武器となっています。今ではコスメ分野でもインフルエンサーとしてのポジションを築き、フリーアナウンサーという枠を超えた存在になった。今年後半も仕事のスケジュールはびっしり埋まっているようです」

 病んでしまうほど彼氏を好きになるのと同じように、「これは」と思った人の懐にはどんどん入っていく。すると、いつの間にか相手の方が田中にのめり込んでしまう。そんな「魔力」が人をひきつけ、ときに世間をざわつかせているのかもしれない。(島本拓)